米国ETF信託報酬・経費率ランキング
米国は金融先進国だけあって、金融商品も豊富です。そして、各社が信託報酬を下げているため、年々コストが低くなっています。モーニングスター社の米国ETF信託報酬ランキング(抜粋)を紹介します。
TICKER | ETF名 | 分類 | リターン(1年) | 経費率 | 出来高(月) |
IVV | iシェアーズ・コア S&P500 | 先進国株式 | 24.98% | 0.04% | 5467万株 |
VTI | バンガード・トータル・ストック | 先進国株式 | 26.41% | 0.05% | 4073万株 |
AGG | iシェアーズ・コア 米国総合債券市場 | 債券 | 1.13% | 0.05% | 5261万株 |
VOO | バンガード・S&P 500 | 先進国株式 | 24.98% | 0.05% | 3546万株 |
BND | バンガード・米国トータル債券市場 | 債券 | 1.26% | 0.06% | 4394万株 |
MGK | バンガード・米国メガキャップ・グロース | 先進国株式 | 23.17% | 0.07% | 202万株 |
IJH | iシェアーズ・コア S&P中型株 | 先進国株式 | 31.65% | 0.07% | 2875万株 |
VGLT | バンガード・米国長期政府債券 | 債券 | -4.33% | 0.07% | 191万株 |
VTIP | バンガード・米国短期インフレ連動債 | 債券 | 2.55% | 0.07% | 1294万株 |
VCLT | バンガード・米国長期社債 | 債券 | 12.24% | 0.07% | 287万株 |
VCIT | バンガード・米国中期社債 | 債券 | 5.00% | 0.07% | 1866万株 |
VCSH | バンガード・米国短期社債 | 債券 | 2.84% | 0.07% | 3238万株 |
VGSH | バンガード・米国短期政府債券 | 債券 | 0.27% | 0.07% | 229万株 |
MGV | バンガード・米国メガキャップ・バリュー | 先進国株式 | 26.95% | 0.07% | 142万株 |
IJR | iシェアーズ・コア S&P小型株 | 先進国株式 | 34.82% | 0.07% | 5469万株 |
VMBS | バンガード・米国モーゲージ担保証券 | コモディティ | 0.39% | 0.07% | 1430万株 |
MGC | バンガード・米国メガキャップ | 先進国株式 | 24.89% | 0.07% | 101万株 |
EDV | バンガード・超長期米国債 | 債券 | -7.02% | 0.07% | 94万株 |
VGIT | バンガード・米国中期政府債券 | 債券 | -1.23% | 0.07% | 221万株 |
VBK | バンガード・米国スモール・グロース | 先進国株式 | 28.38% | 0.08% | 310万株 |
VOT | バンガード・米国ミッド・グロース | 先進国株式 | 22.53% | 0.08% | 268万株 |
VTV | バンガード・米国バリュー | 先進国株式 | 27.88% | 0.08% | 3044万株 |
VUG | バンガード・米国グロース | 先進国株式 | 22.68% | 0.08% | 1776万株 |
VYM | バンガード・米国高配当株式 | 先進国株式 | 24.07% | 0.08% | 1663万株 |
VB | バンガード・スモールキャップ | 先進国株式 | 32.07% | 0.08% | 1395万株 |
VOE | バンガード・米国ミッドキャップ | 先進国株式 | 29.08% | 0.08% | 582万株 |
HDV | iシェアーズ・コア 米国高配当株 | 先進国株式 | 18.04% | 0.08% | 662万株 |
VBR | バンガード・米国スモールキャップ | 先進国株式 | 34.94% | 0.08% | 869万株 |
VV | バンガード・米国ラージキャップ | 先進国株式 | 25.37% | 0.08% | 487万株 |
VO | バンガードR・米国ミッドキャップ | 先進国株式 | 26.03% | 0.08% | 903万株 |
VXF | バンガード・米国エクステンデッド | 先進国株式 | 32.69% | 0.09% | 808万株 |
BIV | バンガード・米国中期債券 | 債券 | 1.08% | 0.09% | 1262万株 |
BLV | バンガード・米国長期債券 | 債券 | 4.66% | 0.09% | 253万株 |
VEA | バンガード・FTSE先進国市場(除く米国) | 先進国株式 | 17.48% | 0.09% | 13311万株 |
VIG | バンガード・米国増配株式 | 先進国株式 | 20.30% | 0.09% | 1324万株 |
BSV | バンガード・米国短期債券 | 債券 | 0.70% | 0.09% | 2938万株 |
SPY | SPDR S&P 500 | 先進国株式 | 24.80% | 0.09% | 136514万 |
VFH | バンガード・米国金融セクター | 先進国株式 | 47.04% | 0.10% | 2261万株 |
VCR | バンガード・米国一般消費財 | 先進国株式 | 18.47% | 0.10% | 163万株 |
VIS | バンガード・米国資本財 | 先進国株式 | 29.84% | 0.10% | 304万株 |
VHT | バンガード・米国ヘルスケア・セクター | 先進国株式 | 17.20% | 0.10% | 465万株 |
VDC | バンガード・米国生活必需品セクター | 先進国株式 | 12.04% | 0.10% | 264万株 |
VPL | バンガード・FTSE・パシフィック | 先進国株式 | 24.44% | 0.10% | 569万株 |
VDE | バンガード・米国エネルギー・セクター | 先進国株式 | 29.03% | 0.10% | 622万株 |
VGK | バンガード・FTSE・ヨーロッパ | 先進国株式 | 12.90% | 0.10% | 5221万株 |
VOX | バンガード・米国電気通信 | 先進国株式 | 13.86% | 0.10% | 282万株 |
VPU | バンガード・米国公益事業セクター | 先進国株式 | 17.18% | 0.10% | 309万株 |
VGT | バンガード・米国情報技術セクター | 先進国株式 | 33.61% | 0.10% | 846万株 |
VAW | バンガード・米国素材セクター | 先進国株式 | 34.19% | 0.10% | 269万株 |
VT | バンガード・トータル・ワールド・ストック | 先進国株式 | 23.29% | 0.11% | 2183万株 |
http://www.morningstar.co.jp/etf_foreign/index.jspより米国株式市場上場に限って作表
S&P500連動ETFはバンガードのVOOとブラックロックのIVV、スパイダーのSPYがあります。この中で最も歴史が古いのがSPYです。そのため機関投資家などに買われてきた歴史があり、流動性がもっともあります。
近年まではバンガードのVOOが最後発ながらも経費率の安さではトップでしたが、昨今の改定を受けてブラックロックのIVVが1位になっています。経費率0.04%という数字は投信では実現不可能なレベルと言って良いでしょう。
対するバンガードで最も運用額の大きなETFであるVTIは、0.05%という低経費率を実現しています。バンガード社の商品は低コストという意味では非常な強みがあります。VYMはやや高い0.08%ですが、それでも日本国内の商品と比べると低いです。
金融先進国という意味では、やはり米国に一日の長がある
長期運用を考えたら、信託報酬はなるべく低く抑えたいものです。かつて日本には3%を超える信託報酬の投資信託がたくさんありました。毎年多くのファンドが組成され、その場の手数料目当てで担当者が新しいファンドを買わせていました。
そして、値下がりしたら次のファンドをまた買わせ、手数料を稼ぐ、そういうスキームでした。古くなったファンドは死に体で、長期運用という発想が全くない会社もありました。顧客中心というより、営業中心という会社もあったということです。
しかし、時代は変わりました。消費者が真に資産形成できる商品を買い求めることができるようになったのです。運用会社と利用者が共存共栄していくことができる、そんな商品群が米国にはたくさんあります。そして、それら商品を今は日本からも買えるようになりました。
こうした流れを受けて、日本の投信やETFも良いものが出始めています。金融商品の競争は国内だけでなく海外勢も含めて行われるようになっていますから、これは私たち購入者にとっては良い傾向です。そしてこの傾向は広がり続けることでしょう。
経費率0.10%割れが定番になりつつある。
日本人投資家に人気のあるVTは以前は0.15%前後の経費率でした。それが今では0.11%となっており、競争力のある商品となってきています。
資金流入が大きいほど、運用資金が大きく、値下げをしやすい条件が整うことになります。伝統と信頼に基づいた、世界一の流動性を誇るSPYの信託報酬が今や0.09%まで下がっていることからもそれは明らかです。
米国市場上場のETFはこれからも世界の最安金融商品であり続けるでしょうし、最もリターンの高い商品を提供し続けるのでしょう。今は日本にいながらドルを持ち、ドルで米国ETFを買付できる良い時代です。
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やはりETFは資産運用から外せないという内容の記事です。
日本円、投資信託でしか買えない商品もあります。
インフレ調整後のリターンはグローバル化著しい現代社会において知っておきたい事実です。