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【河崎真澄の視線】
85年前のテロリストたたえる韓国 中韓共闘の反日活動にもきしみ
その説明によると、尹奉吉は事件現場で逮捕されて「残虐な拷問」を日本軍から受けた後、32年5月25日に軍法会議で死刑が言い渡されて金沢に送られ、同年12月19日に銃殺された。「壮烈に身命をささげた」となっている。24歳だった。
尹奉吉に爆殺テロを命じた人物として記念館では、日本による朝鮮半島統治に反発して亡命、当時の上海フランス租界に「大韓民国臨時政府」を設置したメンバーの1人である金九(キムグ)(1876~1949年)までたたえている。
強盗殺人で収監されたり、数々の暗殺にも関与したりした金九。ヒットマンとなる尹奉吉を事件当日の朝食に招き、お互いの懐中時計を交換して、弁当箱と水筒に仕込んだ爆弾を手渡した。明らかに組織的なテロであったことを物語る。
その後、大韓民国臨時政府の主席を務めた金九だったが、戦後の韓国で初代大統領となった李承晩(イ・スンマン)(1875~1965年)と対立。49年6月に皮肉にも暗殺され、命を落とした。