動画:驚きの実話映画に、25年間迷子の男がグーグルアースで再会
2017年03月21日 20:17 発信地:東京
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【3月21日 AFPBB News】5歳のときにインドで迷子になり、オーストラリアで養子として育った男性が、米グーグル(Google)の地理画像サービス「グーグルアース(Google Earth)」を使って家族と再会する実話を映画化した『ライオン~25年目のただいま〜(LION)』が、4月7日から公開される。それに先駆け、映画のモデルとなったサルー・ブライアリー(Saroo Brierley)氏(35)が13日に来日し、当時の心境や映画化への思いを語った。また、子役の演技が注目を集める同作品にちなみ、日本の人気子役・寺田心(Kokoro Terada)くん(8)も登場し、花束を手渡した。
第89回アカデミー賞(Academy Awards)で作品賞など6部門にノミネートされた本作品。インドの貧しい村で、母と3人の兄妹と暮らす少年サルーは、家計を助けようと兄と仕事に出かけるが、長距離列車で眠り込んでしまい、迷子になってしまう。その後、オーストラリアのタスマニアに暮らす養父母に育てられるが、25年後わずかな記憶を頼りに、グーグルアースを使って故郷を探し始める。
サルー氏は、映画化について「当時の自分に引き戻され、感情をコントロールできなくなった。自分がいかに幸運だったか再確認した」と話し、「自分の人生は、悲劇から始まったが、幸運を手にした。世界中にこの素晴らしい話を伝え、共感してもらえた。人間の精神力を証明できたのでは」と思いを語った。また同映画によれば、毎年インドでは8万人の子どもが行方不明になっているという。「貧しい子どもを助ける財団に対し、さらなる支援が求められている」と訴えた。
サルー氏による書籍「25年目の『ただいま』(A Long Way Home)」をもとに、『英国王のスピーチ(The King's Speech)』製作陣が映画化した。幼少期のサルーを、映画初主演のサニー・パウル(Sunny Pawar)が、青年期を『スラムドッグ$ミリオネア(Slumdog Millionaire)』のデヴ・パテル(Dev Patel)が演じる。(c)AFPBB News