新団体会見「シールズ復刻版ではない」
「共謀罪」の成立要件を絞った「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案、大阪市の学校法人「森友学園」を巡る問題などの政治テーマを広く取り上げ、議論を深めたいと学生や主婦、会社員らが立ち上げた団体「未来のための公共(未来公共)」のメンバー9人が21日、参議院議員会館(東京都千代田区)で記者会見し、設立趣旨などを説明した。
会見では大学1年の福井周さん(19)が「今の政治に疑問を抱いている人たちの広い受け皿を目指している。私たちの未来を決定する政治の中に、私たちから立ち上がる公共があっていいのではないか」とあいさつ。「SEALDs(シールズ)とは別のところから出てきたチーム。シールズの復刻版ではなく、世代や職種を超えたつながり」と強調した。
「ママの会@神奈川」のメンバーでもある主婦、石井あさみさん(48)は「きょう共謀罪が閣議決定された。十分な議論がされない政治プロセスに疑問と怒り、恐怖を感じる。私たち一人一人が暮らしの中で見つけた問題について、自分なりに意見や知識を持って気軽に話せる場ができたらいいなと思っている」と話した。
今後は毎週金曜日夜の国会前集会を続けながら、ツイッターやフェイスブックを通じて情報を発信する。野党共闘の推進や「未来公共」独自の候補者を立てて選挙に出ることは考えていないという。
「未来公共」は今月17日、森友学園問題や組織犯罪処罰法改正案について抗議する集会を初めて国会前で開催。主催者発表で約2500人が参加した。【後藤由耶】