政府が「働き方改革」を本気で実行する気があるならこういう記事をくまなく読み漁った方が良い。

■なぜ日本人は有給休暇を取らない？社会人の悲痛な叫びの数々（キャリコネニュース）


先に言っておくが、私は政府主導の「働き方改革」なんてものは絶対にできないと断言する。なぜなら「働き方」を改革するんじゃないからだ。
この記事内にあるように

「厚生労働省の調査でも、有給取得をためらう理由として「みんなに迷惑がかかると感じるから」（73.3％）が圧倒的に多かった」

有給休暇を取る前に会社のみんなのことを考えるのは、そもそも日本人のいい所。そういう性質だから日本は安全だし安心の国なのだ。いい部分にも目を向ける必要はある。そして基本的な回答がこちらなのだが…

「『有給が少ない奴を上司が引っ張り上げて昇進させるから。そいつが上司になった時同じように有給が少ない奴を……って連鎖している』と負の連鎖が生じている会社もあるようだ」

これがほぼ正解。
結局「文化だよね」でおしまいなはず。



何十年にわたって積み上げられてきた「日本の文化」が根っこにあるので、こんなもの政府がどうこうしたところで変わらないし変われない。
「とにかく長い時間、会社にいること」が正しいとされ「とにかく無給で働くこと」が素晴らしいとされてきていて、しかもよく考えたらそんなに会社にとって都合のいいコマはいなんだから、突き詰めて言えば「間違ってもいない」わけで。

強制的に法律で残業を無くし、強制的に法律で有休を消化させないとダメ、というふうに変えることは不可能じゃないのですが、そもそもその「法律」を作る側の永田町や霞が関の人間も、

「汗かいてナンボやぁ！」

という価値観の持ち主。
いやいやいや、仕事よりも家族といる方が良いでしょ、という世界的には普通で当たり前の価値観は日本では培われていないのだからそんな法律を作ってもザル法にするだけ。

　

「文化」は一番変えられない。なぜならそれは「仕組み」ではなく「心の中」にある話だから。
しかしなぁ…会社で汗水たらして働いているより、家族といる方が楽しいんだけどなぁ…。昔働いてた会社は1500人も社員がいたのに、会社のデスクに家族写真を置いてるの、私だけだったしなぁ…。一人だけって…。

政府の「働き方改革」。
実は「教育」の問題なのだ。
無理だろ。これは。変えられないと思う。