与党・自由韓国党で大統領選候補者選考に出馬している洪準杓(ホン・ジュンピョ)慶尚南道知事は18日、故・成完鍾(ソン・ワンジョン)元京南企業会長から1億ウォン(約1000万円)の不法政治資金を受け取った疑惑に関連し、「0.1%の可能性もないが、有罪ならば盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領のように自殺することを検討する」と発言し、波紋を広げている。
洪氏は同日、大邱市の西門市場で大統領選への出馬を正式に宣言した後、記者会見を開き、「政治資金法違反事件の大法院(最高裁に相当)判決が出ていないが、大統領選に出馬する資格はあるのか」との記者団の質問に対し、「存在しない事実で濡れ衣を着せようとするのは間違っている」とし、「自分は潔白だ」として、問題の「自殺検討」発言を3回も行った。
洪氏は2011年6月、ハンナラ党の代表選当時、成元会長から1億ウォンの支援を受けたとして起訴され、一審で有罪となったが、二審では逆転無罪となり、検察が大法院に上告している状態だ。
洪氏の発言について、野党・共に民主党は論評を発表し、「洪候補の妄言に驚愕(きょうがく)を禁じ得ない。洪候補は醜悪な口で盧元大統領を侮辱すべきではない」と指摘した。国民の党の朴智元(パク・チウォン)代表もフェイスブックで「大統領を夢見る方々は少し違うと考えるのは行き過ぎた期待なのだろうか」と語った。
これを受け、洪氏は19日、記者懇談会で「(自殺検討発言は)カネを受け取った事実はないので、自殺する必要もない」という趣旨だったと釈明した。その上で、洪氏は「盧元大統領がカネを受け取ったために自殺したことはファクト(事実)ではないか。事実を述べたのに暴言だというのは間違っている」と反論し、発言は撤回しなかった。