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【政界徒然草】ついに「都落ち」の社民党 2度目の党本部移転

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【政界徒然草】
ついに「都落ち」の社民党 2度目の党本部移転

社民党本部の入り口に設置されている浅沼稲次郎・元社会党委員長の銅像=東京都千代田区(岡田浩明撮影) 社民党本部の入り口に設置されている浅沼稲次郎・元社会党委員長の銅像=東京都千代田区(岡田浩明撮影)

 5月から新たな党本部が入る民間ビルは、現在の賃料年約4500万円の3分の1程度で済み、浮いた資金を次期衆院選対策に充てる。代わりに移転先の広さは現在の半分と手狭になり、国会までも遠くなる。

 今回の引っ越しをめぐっては「後知恵だが…。三宅坂の『社会文化会館』から出るときに、今の場所ではなく、今度の入居先に移っておけばよかった。反省している」(吉田氏)との声が漏れる。長期の党勢低迷にあえぐ中、将来の党財政に考慮し、最初から身の丈にあった場所に移転すべきだったというわけだ。

 どういうことか-。25年に老朽化した「社会文化会館」から現在の党本部に移る際、「党の基金から高い賃料を捻出しながら、その間に党勢を拡大する」(党関係者)というシナリオだった。

 いわば貯金の取り崩しでしのごうという腹づもりだったが、そんな見通しは最初から破綻必至だった。移転当時の国会議員は計6人(衆院2人、参院4人)で、現在の4人とほとんど変わらないミニ政党だったからだ。

 肝心の党勢拡大に向けた有効打もなく、国会や首相官邸に近い一等地に移転。福島瑞穂党首(当時)は移転当初、「心を新たに、頑張る党をアピールしたい」と胸を張ったが、その後も反転攻勢のきっかけさえつかめず、頼みの基金が底をつき始めているのが実情だ。

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