仕事帰りに、スーパーから米や大量の水を買って帰るのはとてもパワフルなことだ。
帰る途中のバスで窮屈な思いをしたり、自転車カゴが言うこと聞かなかったり、なかなかのパワーを必要とする。
だから、まさかそんなパワフルなことから解放される日が来るなんて、夢にも思わなかった。
Amazonが、そんな解放を実現した。
本当に素晴らしいソリューションだった、少なくとも自分の見えてる世界では…
でも、そのソリューションには欠点があったんだ。
それはクロネコヤマトという宅配インフラに、負荷を集中させてしまうことだ。
しかもその負荷に対して、正当な対価の入る仕組みがなかったもんだから、タダでパワフルを肩代わりしてもらうことになってしまった。
つまり異常事態だ。
もちろん、Amazonを否定するわけではない。
彼らのソリューションは素晴らしいしものだし、これからも応援したいと思う。
ただ、彼らは米や大量の水を軽くしたわけではない。
解決しなきゃいけない欠点がある、という事実は変わらないんだ。
異常事態の正体は、不健全なGive&Takeの関係だ。(詳しくは下の記事を見て欲しい) i-takakix.hatenablog.com
健全なGive&Takeの関係では、お互いがTakeする側であると同時にGiveする側でもある、双方向な関係なんだ。
逆に不健全なGive&Takeの関係では、どちらかがTakeする側で、どちらかがGiveする側とはっきり区別されていて、一方向な関係になるんだ。
今回のケースでは、ヤマトがGive側、僕たちがTake側だ。
不健全なGive&Takeが良くない理由は、そのような関係にあるビジネスでは、Give側が無限の自己犠牲を強いられてしまうことにある。
ビジネスを続けるために、Give側の会社が給与を上げたり、Give側のドライバーの宅配指定時間を減らして負担を軽くしたりといった具合に、無限に自己犠牲を続けなくちゃいけなくなるんだ。
そして不健全な関係におけるエンディングは、Give側が疲れ切って倒れてしまうというバットエンドしかない。
だから、このソリューションを続けるためには、健全にしてあげなければならない。
方法はシンプルだ。
それはTake側が歩み寄ることだ。
Take側も、何かしらのGiveをすれば良いんだ。
そこで僕は、夜間のヤマトドライバーにチップを渡すことを始めてみた。
僕なりに考えて、これが1番喜んでもらえると思っている。
もちろん、チップの中身は何でも良いと思う。
菓子パンでも、栄養ドリンクでも、お茶でも。
大事なのは、僕たちTake側が歩み寄ることだ。
もしかしたらそれが、「米や大量の水を軽くする」というマジックを実現するかもしれない。
ヤマトの不健全なGive&Takeを、少しでも健全にするために、僕はこれからも、この小さな一石を投げ続けようと思う。
サムネイル画像引用元:http://www.37sha.com/shop/1170.html