秋田で全国初の避難訓練 住民110人参加
弾道ミサイルが日本海の領海内に落下することを想定した全国初の避難訓練が17日、秋田県男鹿市で行われた。北朝鮮によるミサイル発射が相次ぐ中、住民への危険情報の伝達や屋内への素早い退避を確認する狙い。子どもを含む住民約110人が参加した。
内閣官房、消防庁、秋田県、男鹿市の主催。午前9時半、政府から「X国から弾道ミサイルが発射され、秋田県沖に落下する」との情報が全国瞬時警報システム(Jアラート)と緊急情報ネットワーク(エムネット)を通じ、県と市に伝達された。防災行政無線やメールなどで発射や推定落下水域の情報が住民側に知らされた。
避難会場の市立北陽小や北浦公民館では、避難の呼びかけに、グラウンドにいた児童や周辺にいた住民らが建物内へ駆け込んだ。同市の上野千代さん(82)は「(北朝鮮による)ミサイル発射に恐怖感を持っていました。こういう訓練があると、万一の場合の心構えになります」と話した。
弾道ミサイルを巡っては、昨年8月に北朝鮮から発射され、秋田沖約250キロに着水。今月6日にも能登沖約200キロに落ちている。【森口沙織、小出洋平】