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【サッカー】

長谷部が左膝手術 UAE戦出場絶望的でハリルJ激震

2017年3月20日 紙面から

UAE戦に向け、アブダビの空港に到着したハリルホジッチ監督(共同)

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 【アルアイン(UAE)占部哲也】サッカーの日本代表は19日、2018年ワールドカップ(W杯)ロシア大会アジア最終予選第6戦・UAE戦(23日)に向け、当地での練習を既に現地入りしている12選手でスタートした。ドイツ1部リーグのアイントラハト・フランクフルトが、所属するMF長谷部誠(33)が膝の手術を受けることを発表したが、バヒド・ハリルホジッチ監督(64)は強行招集を決断。ただ、直近3大会のW杯アジア最終予選で出場停止以外での欠場がなかった主将の出場は客観的に見て困難な状況で、今後のW杯予選の行方を左右する大一番を前にハリル・ジャパンにいきなり暗雲が漂った。

 ハリル・ジャパンに激震が走った。不動の主将がピッチに立てない見込みとなったのだ。18日にフランクフルトが膝の手術を受けると発表。しかし、ハリル監督は日本協会の医療スタッフが状態を直接確認し、最終判断する方針で招集に踏み切った。

 長谷部は11日のバイエルン・ミュンヘン戦で左脚を裂傷。当初はUAE戦に出場できる見込みだったが急転した。ハリル監督が「非常に強い、われわれのキャプテン。彼なくして、現在のわれわれのチームは考えられない」と絶対の信頼を寄せる存在だが、昨年9月にホームで敗れたUAEとの対戦で、精神的支柱がピッチ上に立つことが困難な状況になった。

 大誤算だ。長谷部の実績は群を抜いている。W杯アジア予選出場はDF井原正巳(現J2福岡監督)の32試合を抜く日本で歴代1位の34試合。W杯アジア最終予選に限ると、出場停止で過去に3試合欠場しているが、いずれもW杯出場を決めた後の消化試合で大きな問題ではなかった。

 ハリル監督は「特にUAE戦は経験が重要になる」と語ってただけに、現代表で最も経験値の高い男を欠くことは大きな痛手となる。情報が入った18日夜の離日時はピリピリムードを漂わし、現地到着時の表情も暗かった。昨年9月にはUAE戦の敗北で指揮官すら落ち込む中、長谷部は続くタイ戦前に日本食店で選手の決起集会開催を呼び掛けて勝利に結びつけるなど高い統率力、リーダーシップも発揮してきた。

 ハリル・ジャパンは折り返し地点の5戦消化時点で3勝1分け1敗(勝ち点10)のB組2位。勝ち点1差に4チームがひしめく中、UAEに負ければ4位転落の可能性もある。大黒柱のFW本田圭佑(30)が所属クラブで出場機会を得られず、試合勘、ゲームフィジカルの鈍りが必至のうえ、頼みの主将も負傷離脱。中東の地で、いきなり逆風が強まった。

 

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