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わいせつ教諭、また懲戒免 県教委「若手研修」を新設

県職員の懲戒免職について会見し、謝罪する県総務部の職員ら=県庁で

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 教諭がわいせつ行為をしていたことがまた、明らかになった。県教委が二月、中学校の男性教諭を懲戒免職にしていたことが十七日、分かった。わいせつ事案による懲戒免職は本年度だけで八人目、停職も含めた懲戒処分は十四人目。県教委は若手教職員らを対象に研修を新設するなど、再発防止策に追われる。十七日は、県職員一人も児童買春をしたとして、懲戒免職となった。

 「子どもたちは、教師を見て育つ。教え子とのわいせつ事案を知って、保護者らはどう思うか」

 本年度を総括する十六日の県議会文教委員会。委員から厳しい声が飛んだ。

 わいせつ事案による本年度の懲戒処分十四人のうち、八人が教え子への行為だった。

 文教委で、県教委の担当者は「若い教諭が親身になって悩みを聞くうちに…というケースが多い」と答弁した。

 本年度から始めた研修では、三年目の若手教諭を対象に、教え子との距離の保ち方を実例を示しながら指導していると力説した。

 委員からは、「密室をなくすため、校内のすりガラスを透明ガラスにした」岡山県の例などを引き合いに、さらに踏み込んだ対応を求める意見も出た。

 今回、新たに分かった男性教諭の懲戒免職も、県教委は処分の事実を自ら公表していない。いずれも結果的に本紙の取材で、わいせつ教諭が明らかになったが、県教委が非公表としたケースは十四人のうち、今回を含め五人に上る。

 県教委は、被害者が公表を望まない場合などは「処分内容の一部または全部を公表しないことができる」と規定している。

 「被害者への配慮は大切だが身内に甘いのでは」との批判も根強いが、県教委は今回も「被害者が公表を拒んでいる」と繰り返した。

 (今村太郎、相坂穣)

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