［高校野球］センバツきょう開幕！　日大三・桜井、履正社打線封じる！

　第８９回センバツ高校野球大会は１８日、開幕を翌日に控えて開会式リハーサルを行い、出場３２校が甲子園球場に集まった。日大三（東京）は第１日の第２試合で昨秋の神宮大会王者の履正社（大阪）と対戦。エースで主将の桜井周斗投手（３年）は強打線封じに「厳しいところを突きたい」と必殺スライダーと直球での内角攻めを誓った。大会は１９日に開幕、休養日を含め１２日間の予定で、順調に進めば３０日に決勝が行われる。

　秋の神宮王者と戦う準備は整った。日大三のエース桜井は、開会式リハーサル後に西宮市内のグラウンドに移動。「開会式の予行も終わって試合モードになりました」。フリー打撃のあと、ブルペンで内角攻めを意識しながら３０球を投げて最終調整した。

　桜井を投打のキーマンに挙げている小倉全由監督（５９）から「内角はコースを間違えなければ打たれりゃしない」「膝に当てるくらいのつもりでいけ」と声が飛んだ。左打者には直球、右打者にはスライダーで内角を突く。神宮大会の映像で履正社打線の特長は、脳裏に焼き付けた。桜井は「どんどん振ってくるので、どれだけ厳しいコースをつけるかだと思う。とにかく失投をしないようにしたい」と、内角勝負を強調した。

　高校通算４９本塁打のプロ注目の安田はとくに調子に乗せたくない。同じ左打者の清宮から、スライダーを軸に秋の東京都大会決勝で５打席連続三振を奪った。「相手もあのビデオを見ているだろうし、こうすれば抑えられるという自信は持てないが、攻め方の参考にはなる」。外のスライダーをあのとき以上に生かすためにも内角を攻めきりたい。小倉監督は「桜井が抑えてくれればいいが、打たれても自分が打ち返すぐらいの気持ちでやってほしい」と期待。関東屈指の左腕が、神宮王者をだまらせる。　（小原栄二）