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 昨年来、世界のトップ棋士と好勝負を演じるまでに進化した囲碁AI(人工知能)のチャンピオンを決める「第10回UEC杯コンピュータ囲碁大会」が18日、東京都調布市の電気通信大で開幕した。日中韓、米仏、台湾の29ソフトが参加する世界最大規模の大会。それぞれ7局打ち、成績上位の16ソフトが19日の決勝トーナメントに進出した。

 今大会の注目は、非公式のインターネット対局で世界チャンピオンの棋士を倒した実績をもつ国内最強AI「DeepZenGo」と、世界最大のゲーム会社・テンセント(中国)が開発した「絶芸」。両者は予想通り予選を勝ち続け、ともに6戦全勝で直接対決。超絶AI同士の「歴史的対局」(日本棋院の王銘琬(おうめいえん)九段)は絶芸が完勝した。両ソフトは19日、勝ち進めば決勝で再戦する。

 各ソフトの開発者らは会場のテーブルにパソコンを並べて対局。画面に碁盤を表示せず、文字や数字をにらみながら愛機を見守る人も。着手はソフトにお任せで、対局中に開発者同士が会話するなど、人間同士の対局にはない光景が見られた。(大出公二)

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