「これは一体、何のために作られたんだ?」
世の中には、作り手の意図が全く読めない珍アイテムが存在する。
そのような製品たちは、ツボに入った人にはものすごく好まれるが、分からない人にはゴミ同然に扱われてしまう。
ぼくは珍しもの好きで、今まで意味不明なアイテムをそれなりに見てきたし、欲しくなったモノは買ってきた。
そんなぼくが今回ゴリ押ししたい腕時計が「フランク三浦」だ。
フランク三浦とは?
フランク三浦とは、名前のとおりあのスイスの高級時計ブランド「フランク・ミュラー」をパロディした腕時計。
考案者のフランク三浦氏は、人前に顔を出さない天才時計師(自称)。
ちなみに本家フランク・ミュラーは安くても50万円以上するが、フランク三浦は4000円〜6000円で買える。
あのフランクミュラーをパロディして「フランク三浦」という絶妙な名前を付けるネーミングセンスにぼくは思わず、興味を持って買ってしまった。
これからこのフランク三浦がどうツボなのか書いていきたい。
保証書がふざけすぎてて感動するレベル!
まずは、フランク三浦の保証書がもうヤバい。
一見何の変哲もない保証書に見える。
しかし、書いてある内容を見るとかなりヒドイ。
外装について/全て手作りで作っているため外装に多少の傷、文字盤に埃、指紋、まれにちぢれ毛などが混入しておりますが、これらは全て許容範囲とお考えください。
傷や指紋でも許されない可能性が高いのに、腕時計にちぢれ毛が入ってるかもしれないとは、一体どいうことなのだろうか。作っているフランク三浦氏は相当天パなのか?
保証書にこんな明記するなんて完全にアウト。それを平気で書いてしまうのがフランク三浦なのである。
保証書を読み進めていくと、どんどんヒドくなる。
三浦一族は、基本的に全て非防水です。ダイビングや水泳に使用するのは勝手ですが確実に水分が侵入して時計が壊れます。
なんと腕時計なのに防水機能が備わっていない。非防水とか、雨の日はどうすればいいんだ。。。
ショックについて/落下などのショックによる耐久性は持ち合わせておりません。
2センチ以上の高さから落とした、ほんの少し壁やドアに接触したなどで故障した場合も全て自己責任です。
保証内容が全く保証になっていない。。。
使用による皮膚のかぶれや湿疹などが起きた場合、直ちに使用をやめてください。時間は携帯電話、スマートフォン、駅の時計などでお確かめください。
ついに腕時計がスマホに頼ってしまい、腕時計の存在意義を消滅させている。
このように保証書を読むだけでツッコミ所満載で笑えるのが、フランク三浦の魅力の一つなのである。
広告にも現れる意味不明な自信!
また、フランク三浦の広告が意味不明に強気でツボにハマる。
完全非防水を売りにし、ここまで根拠のない自信がむき出しの広告をかつて見たことがない。
フランク三浦のビジョンはスティーブジョブズ並み。4000円の腕時計でどうやって世界平和を成し遂げるのか、期待は膨らむばかりだ。
パロディ製品なのに、完全オリジナルと言い張る。フランク三浦氏の心臓は毛がボーボーなのだろう。
いやはや、ここまで強気に振り切っていると呆れるを通り超して、もはや尊敬すらしてしまう。
みなさんもこんなふざけた時計ブランドを初めて見たのではないだろうか?
えっ?まだまだだって?
しかし、そんな納得いってないみなさんもフランク三浦をおもわず尊敬してしまう伝説的な事件がある。
フランク三浦伝説:本家フランク・ミュラーに訴訟で勝つ!
なんと、フランク三浦は、本家フランク・ミュラーと訴訟でつい最近まで争っていたのだ。
理由は、フランク三浦の親会社が「フランク三浦」を商標登録しようと特許庁に申請した。
それを本家フランク・ミュラーが「語感が極めて似ている。フランク・ミュラーへの信用や顧客吸引力への『ただ乗り』だ!」ということで申請を無効にする訴えを起こしたのだ。
1つ100万円は下らない超高級時計ブランドが1つ4000円程度のパロディブランドを訴えるというまるで漫画のような本当の話である。
ちなみに、訴訟は最高裁までもつれ込み、結果はフランク三浦側の勝利。
大阪市の会社が2012年に「フランク三浦」を商標登録。この商標を無効とするようミュラー側が申し立て、特許庁が「ミュラーへの『ただ乗り』だ」として無効とした。「三浦」側がこの判断の取り消しを求めて提訴し、無効を申し立てたミュラー側と争った。
知財高裁判決は「呼称は似ているが、外観で明確に区別できる」と指摘。「三浦」の時計が4千~6千円程度であることも考慮し、「多くが100万円を超える高級腕時計と混同するとは到底考えられない」として特許庁の処分を取り消した。
値段、商品名、デザインどれを考慮しても、明らかに本家フランク・ミュラーと間違えようがないのは明白ではあった。しかし、勝ちは勝ちだ。
あのフランク・ミュラーに訴えられた自体でもの凄いことなのに、まさか勝つなんて。
アリがゾウに勝利したようなこの一件で、フランク三浦は伝説的な存在となった。
フランク三浦は中毒性がありすぎる。しかも意外とおしゃれだ。
- フランク三浦というウィットに富んだネーミングセンス
- 破天荒すぎる保証書
- 気持ち悪いほど自信満々なビジョン
- 本家フランク・ミュラーに訴訟で勝った事実
っと、ツッコミ所満載のフランク三浦だが、忘れてほしくないのはその外見がおしゃれということだ。
普通に手につけていても、ちょっとゴツめのおしゃれ時計にしか見えない。
ふざけすぎてて話のネタがこんなに豊富なのに、身につけていてもファッションを乱さない。
それがフランク三浦の最大の魅力かもしれない。ぼくも私服で普通に着用しているが全く問題ない。
フランク三浦は著名人にも愛用者が多く、GLAYのTERU氏やホリエモンこと堀江貴文氏、元ヤクルトスワローズの宮本慎也選手など多数いる。(野球界の愛用者が相当多い)
こんなにふざけることに命かけてるブランドは早々ないので著名人に愛用者が多いのも納得だ。
というわけで、フランク三浦には中毒性があるので、1つ持っておくとかなり楽しいとおもう。
ぼくはすぐ壊れてもいいので、ネタで持っておこうと買ってしまった。
あと、フランク・ミュラーに勝ったということでご利益がありそうだったから。
友人のプレゼントにも笑いが生まれるのでとてもおすすめ。
恋人に渡すのはちょっと引くかもしれないのでおすすめはしない。(相当ギャグ好きな恋人ならOK)
フランク三浦は種類がめちゃくちゃ豊富なので、自分好みのモノがきっと見つかるはず。
好みのデザインをぜひ1つ持っておこう。
以上、面白しぎて笑える腕時計フランク三浦の紹介でした。
それでは!
わっしょい!