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- 人権擁護団体アムネスティが山城博治議長の釈放を求め緊急行動
- 議長救済を手紙などで政府機関に要請するよう国際的に呼び掛ける
- 「象徴的存在の長期勾留で抗議を控える人が出る懸念も」と指摘した
【平安名純代・米国特約記者】国際人権擁護団体アムネスティ・インターナショナルは26日、基地建設に対する抗議行動で逮捕、起訴され3カ月以上勾留されている沖縄平和運動センターの山城博治議長の釈放を求める緊急行動を始めた。
深刻な人権侵害にさらされている個人の救済を、政府機関にメールや手紙、ファクスで要請するよう国際的に呼び掛ける取り組み。
アムネスティは、山城議長が悪性リンパ腫で入院していたことを指摘。「象徴的存在の長期勾留で、逮捕を恐れて抗議への参加を控える人が出てくることが懸念される」とも指摘した。
具体的には安倍晋三首相と西川克行検事総長に対し、(1)即時釈放(2)勾留中の適切な医療処置と家族との面会許可(3)表現や集会の自由の権利など被収容者の権利を尊重する国際的義務を果たす-などを求める文書を送るよう呼び掛けた。
日本支部によると、日本で死刑囚以外の運動家について緊急行動を呼び掛けるのは14年ぶり。日本支部も27日、検事総長宛てに釈放を求める声明を郵送した。
アムネスティ・インターナショナルは1961年発足の世界最大の国際人権非政府組織(NGO)で、77年にはノーベル平和賞を受賞している。