昨年10月に逝去した
小路が月刊コミックフラッパー(KADOKAWA)で連載していた「10歳かあさん」は、15歳の和海(なごみ)と、10歳の小学生・まりさの共同生活を描いた作品。5歳のときに事故で母親を失った和海の前に現れたまりさは母親の生まれ変わりを名乗り、2人は新たな関係を築いていく。そのほか短編「浮遊する種」や、
「10歳かあさん」と同じく小路にとって最後の連載作となる「雑草家族」はミラクルジャンプ(集英社)に掲載されていた。同作は両親と一男五女の大家族を描いた作品で、次女が暴行被害に遭った場面からスタート。彼らは警察に行くか泣き寝入りするかを緊急会議で話し合った結果、犯人に復讐することになり……。
短編集「ブーゲンブリア」には単行本未収録作6編と、完全未発表作2編を収録。2002年、犬塚康生名義で発表された表題作では、無人島へ婚前旅行に行ったあるカップルが描かれる。楽しかったはずの旅行だが、彼の正体がゾンビであることが発覚。そこで彼女がとった行動とは。巻末には「異才・小路啓之の歩み」と題した年表も収められている。