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高知の山奥からこんばんは。イケダハヤトです。

え、残業?

そんなものするわけないじゃないですか。昭和時代じゃあるまいし……。

16時には仕事を終えて、美味しいご飯を食べてますよ。

んでもって、そこら辺のサラリーマンよりずっと稼いでます。売上ベースで月に300万くらいありますね。30万じゃないよ、300万だよ。

そんなぼくの労働時間は、せいぜい8時〜16時。今日も9時半に起きました。疲れたので14時に切り上げました。長時間労働とかほんと愚行です。

たまに「働きたい人は働けばいいんだ。ベンチャー企業の社長は一日中仕事してるじゃないか」みたいな声も聞こえますが、それでも、長時間労働はダメなんです。ベンチャー企業の社長であっても、せめて「9時5時」で仕事終えるべき。

その理由は?

アンチ長時間労働派として、がっつり「長時間労働のデメリット」を書いていきましょう!
 

1. 社内に長時間労働の文化が蔓延する。

あなたが遅くまで仕事をするべきではない理由。

それは、長時間労働という病は「伝染する」からです

まぁ、これは説明するまでもないですよね。「上司より早く帰るなんてありえない」という職場は、21世紀になったのに多いですよね〜。明治時代かよ……切腹でもすんの?


ぼくがいたベンチャー企業では、当時、長時間労働が蔓延していました。

それはもうひどかった!ほとんどの社員は11時過ぎまで残っていましたからね……。

19時から友人と渋谷で飲んで、忘れ物をしたので22時半に会社へ戻ったら、ほぼ全員が残って仕事していた……ぼくはベロンベロン……酔いも覚めるわ……ということがあった記憶もあります。

当時の会社を振り返るに、あれはもう「文化」になっていたんです。

年俸制なので残業代は出ない(!)のに、それが「当たり前」だから、11時過ぎまで残る。

ぼくはもちろん、徹底的に定時の19時に席を立っていました。

ほんとうはこちらが当たり前なのに、なぜかぼくが浮いてしまうんですよ……いや、残業代出ないんですよ?なんで残るの?思考停止やばくね?(もう5年前の話なので、今はさすがに変わったと思いますよ!)


で、会社の社長・幹部クラスが長時間労働すべきではない理由も、ここにあります。

社長が夜遅くまで働いていると、周りもそれに引っ張られて、長時間労働をしてしまうのです

逆にいえば、社長が一番早く帰れば、社員も自然とさっさと帰りますよ。

そもそも「夜遅くまで働く」ことが「異常」なんですよ。なんでそれが当たり前みたいになってるんでしょう?


2. 生産性が上がらない。

これも自明ですね。長時間労働をすればするほど、生産性は落ちていきます。

長時間労働をする人が根本的に!間違えているのは、あなたの「労働時間」と「収益」は比例しない、ということです。

たくさん働けば働くほど、お金がもらえる……というのは完全に幻想です。それなのに、多くの人が、まだ幻想のなかにいる。小学生のうちから教えるべきですよ、こんなことは。

実例がここにいるじゃないですか。

ぼくは一日7〜8時間しか働いてませんが、月商300万ですよ?

残業しまくっているあなた、月にいくら稼いでいるんですか?

え?年収5,000万くらいもらってるんですか?違うでしょ?せいぜい50万でしょ?すくなっ!!


ビジネスというのは、本質的に「そういうもの」なのです。

労働時間と収益は、比例しません。これがスタートライン。

長時間労働を受け入れる人と組織は、資本主義というゲームのスタート時点で明後日の方向に走り出してるんです。で、泥沼にはまって沈んでいく……。

むしろ、ぼくらはそれを「反比例」させる――「労働時間を減らせば減らすほど、収益が増える」――ように事業を展開していかなければいけません。

それが生産性の向上であり、差別化に成功している証ですから。

労働時間が増えれば増えるほど、あなたのビジネスは「劣化」していきます。

逆ですよ、逆。

収益性を高めたければ、労働時間を減らしていくことが重要なのです。オーケー?これ前提だからね!わからなければちきりん本を読め!


3. 心身を壊す。

もはや言うまでもないですね。長時間労働はこころと体をぶち壊します。

心底怖いなぁと思うのは、長時間労働でうつ状態になると、判断力が鈍って、さらにがんばろうとしちゃうんですよね……

でも、うつ状態に入っているので当然パフォーマンスは上がりません。判断力が鈍ると重度のうつであることに気づくことすら難しくなるので、「朝起きたらベッドの上から動けなくなっていた」なんてことになりがちです。


経験的にいって、長時間労働は、第一に「判断力」を壊します。

「会社を辞める」「さっさと帰る」「病院に行く」といった、まともな選択ができなくなります。

次に、それによって「身体」が壊されます。どうしようもない眠気、倦怠感、吐き気、顔面神経麻痺、喉の違和感、背中の痛み……そういう症状に襲われて「なんか最近調子悪いなぁ」と感じるようになります。

そこで病院に行ければいいですが、長時間労働をしているから無理。そのまま心の方まで破壊されていき、他人への憎しみや、自殺念慮に囚われるようになります。

最後の最後で会社の側からドクターストップがかかればいいですが、ブラック企業だとそのまま働くことになり、最悪のパターンになる……という悲しい現実が、日本社会にはまだまだ残っているわけです。ありえない。


4. 家庭を壊す。

長時間労働は個人や組織だけでなく、家庭も壊します

当然といえば当然。パートナーが遅くまで働いて、家には「寝に帰るだけ」という状態では、家庭は円満には回らないですよね。

ぼくらの親世代は、そういう働き方が蔓延していたように思います。

「お父さんは家にいない」のが当たり前で、休日は寝ているか、ゴルフに行く。「そういえば一週間くらい父親の顔を見ていない……」という話は、そう珍しいものではありません。

最近は時短をサポートする家電、サービスも増えてきましたが、基本的に「家を守る」ことは重労働なわけですよ。それをパートナーに任せたら、当然不満がたまり、家庭は崩壊します。

そういう当たり前のことがわからなくなるのも、長時間労働が判断力、人間性をぶち壊すからなのでしょう。


さらにいえば「家庭」という基盤が壊れることで、日本社会全体にも大きな悪影響を与えます。

シンプルにいって「いざというとき家族を頼れない人」が増えるということですからね。

自民党あたりのおじいさんたちは「家族主義」が大好きなようですが、家族を守りたいのなら、まずは長時間労働を撲滅すべきですよ。わかってるのかなぁ……。


5. 少子化が加速する。

これもリアルによく聞く話ですが、長時間労働から抜け出せない人たちは、希望していたとしても、こどもを産み育てることを諦めることになります

妊娠して職場を離れるなんてもってのほか。男性が育休を取るなんてもってのほか。そういう前提じゃ、こどもは育てられませんよね。

ここ最近、政府が「働き方改革」に熱心なのも、少子化対策の意味があるんでしょうね。とてもいいことだと思います。

特に「男性育休」の取得状況とか、ほんとゴミレベルですからね……そんなの、こども産めるわけないっすよ。

関連記事:酷すぎる「男性育休」の現状。取得率は2%。取得期間は「1日~5日」が4割ってwww


6. 日本社会が変化するスピードが遅くなる。

マクロに見ると、これがもっとも大きい損失です。

長時間労働は、社会がよりよい方向へ変化するスピードを、減速させる効果をもたらします。

どういうことか?

長い目で見れば、これからの社会は、以下のように変わっていきます。

  • 人工知能や産業ロボットによって、人間の労働時間が減っていく。
  • 労働時間が減ることで、人々のライフスタイルが変わり、余暇が増える。
  • 人間が取り組むべき仕事は、今「遊び」だと思われているような仕事が中心になる。
  • フリーランス、起業家として働く人が増えていく。

すでに見えてますよね、こういう変化は。見えてないとしたらちょっとヤバいので、よく勉強してください。

で、長時間労働が蔓延すると、これらの変化が遅くなるのです。どういうことかというと……。

  • 人間が労働力を安売りし、そこに固執するため、人工知能やロボットの導入が遅れる。
  • 世界レベルのライフスタイルの変化に遅れ、国レベルで競争優位性が落ちる。
  • クリエイティブな仕事をする人は増えず、下請け的に言われたことを安い単価でこなす人が増えていく。
  • 多くの人々が、会社に縛られつづけ、個人として活躍できない。

なんてイメージ。

いつまでも古臭い社会を続けていると、国レベルで遅れると思うんですよねぇ。エンタメとか旅行産業とか、ガラパゴス化が進んでヤバい感じじゃないですか。


補論:労働力を安売りすればするほど、変革が遅れ、搾取が加速する。

「人間が労働力を安売りし、そこに固執するため、人工知能やロボットの導入が遅れる」という話は重要なので補足すると……。

たとえば「自動運転トラック」を考えてみましょう。

2020年には、大型トラックの自動運転化がかなり進んでいると思われます。高速道路の景色は一変しているでしょうね。

一方で、2020年になっても、自動運転を導入しない会社は多いとも思います。

どういう会社が相変わらず人間を使いつづけるか?

従業員が労働力を安売りしている会社」ですよ。

かなり残酷ですが……。

失職したくないので、自動運転は導入しないでください。そのぶん、今までより多く働きますから。給料は下がってもかまいません」とトラック運転手が語る会社は、相変わらず人に仕事を任せるでしょう。

経営側は「温情」で雇用を続けますが、それは長続きしないですし、搾取の度合いも高まっていきます。

逆にいえば「こんな単価じゃやってられねぇ。会社辞めるわ」とトラック運転手が離反する場合、経営側は「多少初期投資はかかるけど、このまま人に任せるよりは、自動運転を導入して人員削減をしたほうがいいな」と判断することになります。

トラック運転手は一時は失職するでしょうけれど、より未来のある仕事に就くこともできます。

ゼロからプログラミングを学んで、たとえば「再配達を減らすサービス」を作る人も出てくるかもしれません。

いずれにせよトラック運転手の雇用は減っていくわけですから、変化していかないとダメですね。絶滅する仕事であることは、もう確実ですから……。


ここで言いたいのは、構造的に、「トラック運転手が労働力を安売りすればするほど、自動運転トラックの普及スピードは遅れる」ということです。

逆に、トラック運転手が単価を上げる交渉をしたり、さっさと転職したりすれば、自動運転という技術はより早いスピードで普及します。

テクノロジーは放っておいても普及して、ぼくらの生活を変えていきます。ゆえに、どちらが望ましいかといえば、ぼくは当然後者だと考えますね。

自動運転が普及するスピードが早ければ、付随する産業も早期に立ち上がり、世界的な競争力も高まるでしょうし。
 

長時間労働が社会を劣化させる。

というわけで、まとめましょう。

  • 長時間労働は、感染する病気である。
  • 長時間労働は「労働時間と収益は比例しない」という減速を忘れさせる。
  • 長時間労働は、働く人の心身を壊す。
  • 長時間労働は、働く人の家庭を壊し、社会を不安定にさせる。
  • 長時間労働は、日本社会の変化を遅らせ、国際競争力を落とす。

「長時間働くのも権利のひとつだ!」みたいな戯言が聞こえますが、そういう考えだと、生産性が上がらないんですよ。周りにも悪影響を与えますし。

まぁ、自分ひとりで会社を経営している分には止めませんけどね……。

でもまぁ、せいぜい集中力が持つのは11時間じゃないかなぁ。それ超えると、まともに仕事はできませんよ。

関連記事:仕事ができる人は「8時間以上」睡眠を取る。「毎日が本番」だから。

長時間労働を続けている人というのは、そもそもビジネスパーソンとして信用できません。仕事できない感丸出しだし。

ぼくは16時に切り上げて、月商300万稼いでいるんですよ!しかも高知の山奥で、在宅ワークで、育児しながらですからね。いつまでオフィスで働いてるんですか?
お金稼ぐだけなら、なんとでもなりますよ。なんのために働いてるんですか?


働き方を考えるヒントを与えよう。

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