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【大相撲】

横綱稀勢の里と関脇高安 田子ノ浦部屋コンビがともに6連勝

2017年3月18日 紙面から

照ノ富士を押し出しで破る高安(伊藤遼撮影)=エディオンアリーナ大阪で

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◇春場所<6日目>

(17日・エディオン アリーナ大阪)

 全勝対決はともに田子ノ浦部屋の横綱稀勢の里(30)、関脇高安(27)がともに伊勢ケ浜部屋の宝富士(30)、大関照ノ富士(25)を破り6連勝とした。稀勢の里は幕内684勝とし、高見山を抜き歴代9位となった。横綱鶴竜は松鳳山に金星を許し2敗目。豪栄道が休場した。

 注目は序盤で崩れた4横綱体制から、田子ノ浦部屋コンビへ−。高安が、期待を一身に背負う稀勢の里に続けとばかりに、全勝対決を制して6連勝。兄弟子との「ダブル主演」に、さっそうと名乗りを上げた。

 札止めの館内から湧き起こった大声援は、新横綱にも引けを取らなかった。高安は「武器にしたい」と磨きをかけている突き押しで、照ノ富士を寄せ付けず押し出し。「手がよく出て、しっかり弾き飛ばした」と自画自賛の完勝だった。

 2月28日、大阪入り後の稽古始めでは新横綱との三番稽古で勝ち越し。「勝敗もそうですけど連日、内容のある稽古ができて、そこからすべてきている」という力をみなぎらせている。

宝富士(左)を寄り切る稀勢の里(神子素慎一撮影)=エディオンアリーナ大阪で

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 目の前で、迫力満点の攻めを見せられて「場所前通り、良くなってきた。力をつけている」。この日の朝、稽古で胸を貸し続けた高安の成長を認めた兄弟子も、黙っていなかった。宝富士との同じく全勝同士の一番。鋭い立ち合いの踏み込みから一瞬で左四つに持ち込み、あっさりと寄り切った。

 2番続いた圧勝劇。現役時代は兄弟子として、現在は部屋付きで2人を指導する西岩親方(元関脇若の里)に「いい意味でびっくり」とより大きなインパクトを与えたのは、大関撃破を難なくやってのけた高安だった。

 15日制で過去4例しかない、同部屋力士による初日から10連勝以上もはっきりと視界に捉える快進撃。いずれも連勝コンビのどちらかが、優勝を果たしている。

 「(先場所と)同じとはいかない。それなりにいいんじゃない」と、ここからの上昇気配をにおわせた稀勢の里。対して高安は「途中経過でしかない。一日ベストを尽くすだけ」と淡々。連勝街道にも浮かれない2人から目が離せない。 (志村拓)

 

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