蹴球探訪
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【首都スポ】[大学サッカー]イケるぞ3冠 順大新主将・坂圭祐2017年3月17日 紙面から
第91回関東大学サッカーリーグ戦(東京中日スポーツ後援)が4月15日に開幕する。昨季の1部リーグ上位6校の新主将が今季の意気込みを語る連載「リーダー蹴春トーク2017」の第3回は、順大DF坂圭祐(3年・四日市中央工)に聞いた。前回のリーグ戦では、途中からほぼ4年生抜きの陣容で戦って4位に入った順大。それだけに、新チームの前評判は高い。空中戦の強さとカバーリングの良さに定評がある守備の要が優勝に向け、チームを引き締める。 (取材・構成、関孝伸) −坂選手が主将になることは予想していました。昨季の早い段階からゲームキャプテンを務めていたからです 坂 「去年からゲームキャプテンをやっていたということで、今年のチームに対して責任があると思っていました。堀池さん(堀池巧監督)からも、『おまえがキャプテンをやる運命なんだ』と言われていましたし。立候補制で決めたんですけど、立候補したのは自分だけで、すんなりと決まりました」 −高校でも主将をやっていたと聞きました。自分のどういう部分が主将に推される理由だと思いますか? 「あんまり感情的になりすぎずに冷静でいられるところだと思います」 −主将になって一番に考えたことは何でしょうか? 「去年はチーム全体としての一体感が足りなかったという話が出ていましたし、そこを変えていかなければいけないと思いました。トップチームのメンバー同士だけではなくて、セカンドチームの人たちとももっとコミュニケーションを取ろうと思っています」 −プレーの部分に関しては、チームづくりをどのように進めていきますか? 「ひとつひとつのプレーの質を上げていかなければいけません。そのためには、考え方を変える必要があります。たとえば、シュートまでもっていけただけでほめていたとすれば、そうではなくて、シュートを枠に入れたときにほめるということです。ナイスと言えるプレーの基準を上げたいと考えています」 −色紙には「うまいチームから強いチームへ」と書きました。うまい選手が多い割には勝ち切れないという印象が確かにあります 「うまいチームという評価を周りからいただいてはいますけど、勝てていませんし、タイトルも取れていません。『もっと強いチームになろう』と堀池さんから言われていますし、ミーティングでも話し合っています」 −主力がほぼ全員残っていることで、優勝候補の一角と目されています 「メンバーが残ったと言っても、それは勝てる保証にはなりません。逆に研究もされるでしょうし、危機感を感じています。レギュラーが入れ替わるとか、途中出場の選手がもっと変化をもたらすとか、そういうことがあってはじめて、優勝につながっていくんじゃないかと思っています」 −そうは言っても、メンバーが数多く残っていることのメリットは確実にあります 「戦術理解や連係の部分は去年からやっていることなので、今年もある程度は通用すると考えています」 −チームとしての目標を教えてください 「3冠(関東大学1部リーグ、総理大臣杯全日本大学トーナメント、全日本大学選手権)獲得を目指します」 −タイトルを狙う上で意識するチームはありますか? 「筑波です。筑波もメンバーがほとんど変わっていないんですけど、去年のリーグ戦では、0−5で負けてすごく悔しい思いをしたことがありました。だから、勝ちたい気持ちが特に強いチームです。筑波に勝てれば勢いに乗れると思います」 −優勝するためのポイントは何でしょうか? 「攻撃のときに、ひとりが打開するのではなくて、周りがもっと関われるようになることです。その方がシュートまで楽につながりますし、攻撃に幅が出るので、そういうところの連係を良くしていきたいです」 −順大はタレントぞろいですが、個の力に頼るきらいもあるということですか? 「レオ(U−20日本代表候補のFW旗手怜央。1年・静岡学園)頼みだったり、ヨネ(全日本大学選抜のMF米田隼也。3年・静岡学園)頼みだったりの部分が、去年はありました。そこで周りがもっと関われるようになれば、ふたりのマークが逆に空くことにもなります。誰かに頼るだけではない攻撃をできるかどうかが、タイトルを取るための鍵になると思っています」 −最後に、今季の意気込みをあらためて聞かせてください 「去年の経験を生かして臨めば、絶対に勝てると考えています。3冠獲得を達成する自信もあります。ただ、自信が過信にならないようにしないといけません。先のことを考えずに、目の前の相手に対して全力で勝ちにいきます。ディフェンダーとしては、特に苦しい時間帯に自分が体を張って守っていきたいと思っています。そういうプレーをすれば、流れが変わりますし、チームの士気も上がりますから」 ◆圭祐 ア・ラ・カルト◆父親 父・勇次さんも四日市中央工高でプレーし、高校総体で日本一に輝いた。全国制覇に手が届かなかった息子・圭祐は父を尊敬。「日本一を経験しているのはすごいです。父はサッカーのことを教えてくれましたし、今年優勝して恩返しをしたいです」。 ◆授業 坂が学ぶ順大スポーツ健康科学部は出席必須の授業ばかりできついらしい。最上級生になる来年度はさすがにそれほどでもないが、これまでは苦労してきたという。1年のときの月曜は5コマもこなした。月曜はサッカーの練習はないが、授業が大変で、「オフがオフじゃない感じでした」。ただ、その分、しっかりと学べたようで、「栄養やトレーニングのことをよく勉強できました」と胸を張れる。 ◆映画 気分転換として、月イチくらいで映画館に足を運ぶ。邦画専門で、ジャンルは多岐にわたる。このところ見た物で印象に残っているのは、小栗旬主演のサスペンスホラー「ミュージアム」と生田斗真主演のアクションコメディー「土竜の唄 香港狂騒曲」。 <坂圭祐(さか・けいすけ)> 1995(平成7)年5月7日生まれの21歳。三重県四日市市出身。174センチ、72キロ。四日市市立内部小2年のときに内部リバーズFCでサッカーを始めた。内部中から四日市中央工高へ。全国高校選手権に3年連続で出場し、1年時に準優勝、3年時に3位。3年のときには大会優秀選手に選ばれ、日本高校選抜のメンバーにも入った。順大では2年からレギュラー。関東大学選抜A。 ◇ 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」。トーチュウ紙面で連日展開中。 PR情報
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