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【スポーツ】

[高校野球]清宮覚悟!早くも馬淵の揺さぶり 甲子園練習で意味深コメント連発

2017年3月17日 紙面から

練習後、報道陣に囲まれる早実・清宮幸太郎主将=甲子園球場で(伊藤遼撮影)

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 第89回センバツ高校野球大会(19日開幕)の甲子園練習は16日、最終日を行い、1回戦で対戦する早実(東京)、明徳義塾(高知)など12校が軽く汗を流した。明徳義塾の馬淵史郎監督(61)は、高校通算79本塁打の清宮幸太郎内野手(3年)を擁する早実との対戦を前に、早くも揺さぶるようなコメントを連発して先制ジャブ。多彩な変化球を操るエース北本佑斗投手(3年)の清宮封じにも自信を見せた。清宮は、野村とともにフリー打撃で柵越え1本ずつ。両校は23日の大会第5日第2試合で対戦する。

 甲子園48勝監督が勝利の方程式を明かした。明徳義塾の馬淵監督は、早実戦に向け「力は互角。普通にやったら、いい勝負になる。向こうもそう考えていると思うが、ロースコアにはならないと思う。5点勝負」と話した。秋の公式戦防御率1・00の左腕エース北本を軸に踏ん張り、昨夏甲子園で4強も経験した西浦を中心とした打線で打ち勝つ気だ。

 もちろんカギを握るのは清宮対策。組み合わせが決まったときにも言ったとおり、1992年夏、星稜戦で松井(元巨人、ヤンキースなど)を5打席連続敬遠したようなことはしない。「あのときはエースが肩を痛めていた。北本はそれなりのものを持っている。しっかり投げれば打ち取れる」とエースを信頼。「普通の選手なら、ライトオーバーをホームランにするパワーを持っている。確かに逸材だが、10割はない。7割は失敗するけんね。こことここを攻めろと伝えてある」。すでにビデオで解剖済み。清宮を歩かせても、後ろに野村がいる。ビッグイニングをつくらせないことが一番大事だ。

 清宮にではなく早実に勝つことを「終盤なら、清宮君ではなくて、8番バッターの敬遠もある」という言い回しで強調。コメントが相手に伝わるのは承知のうえでしゃべるのが馬淵節。早実が動じるかどうかはともかく、これも先制ジャブ。したたかに、ワナを張り巡らせているようだった。

 松井のときは甲子園全体を敵に回しても、勝負にこだわった。多くのファンが期待するのは清宮の活躍かもしれないが、百戦錬磨の知将は、センバツの目玉選手を初戦で東京に帰らせるつもりだ。 (小原栄二)

 

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