たぶん多くの人が信ぴょう性を疑っているはずなので、法令等を念頭においてまとめてみました。
とりあえず確定している事実は以下の通り
- 2015年9月の安倍昭恵氏講演会とほぼ同時に100万円の現金入金があった
- その入金は安倍夫婦からの寄付としては会計処理されていない
- 淀川郵便局が、その入金証に書かれていた「安倍晋三」の文字を訂正している
①100万の現金入金について
幼稚園で多額の現金収入が発生することは極めて珍しいです。幼稚園の収入の大半は学費・公的補助金です。学費については「どの子の学費が何か月分入っているか」が分かるようにしなければいけないので原則振込にしますし、公的補助金には当然ながら膨大な書類がセットになってきます。当然ながら「幼児のみんなから何らかのお金を徴収」というのもムリです。
もう一つのポイントは「寄付」であることです。寄付は税制上の優遇措置が働くうえに、学校会計基準では学費などの収入とは区別しなければならないので、普通なら絶対に寄付申込書を残します。ところが入金のあったタイミングは「大きくもない幼稚園にファーストレディーが来訪」で厳戒態勢ですから、誰かから現金寄付を申し出されても事務的な手続きができる状況ではなかった可能性があります。結果、書類の残らない謎の100万円が発生してしまったのです。
これらを勘案すると、この「100万の現金入金」が極めて特殊だったと言えます。
②安倍夫婦からの寄付としては会計処理されていない
この会計処理は100%正確です。 というのも、私立学校振興助成法第十四条により、私立学校は会計士監査が(事実上)必須なのです。そして先述の通りこの現金入金は特殊なものですので、確実に会計士にマークされます。ちなみにガイドラインはこちら(PDF)ここで言えるのは、あくまで「会計上は安倍氏からの寄付収入でないことが確実」ということです。なにせ100万の現金を"寄付”にするか”臨時収入”にするかの違いで納税額が10万単位で変わるし財務諸表も大きく変わるので、会計士が証拠資料も含めてちゃんとチェックしているでしょう。
③郵便局が、入金証に書かれていた「安倍晋三」の文字を訂正している
これは菅野完氏が明らかにしたものです。推察するに、現金の受け渡しがあった際に特殊な状況が働いたので書類を作れず、やむをえず払込票の入金者控えに「安倍晋三」をメモ書きをして特殊な状況を言い表したものと思われます。
しかし会計士からすれば「こんなメモ書きじゃ100万の寄付の根拠にはならん」という話。本来ならば入金者控えに書くべきは入金先(=森友学園)ですし、実際に郵便局にて振替を行ったのは園長です。
そこで「安倍晋三」を訂正して「森友学園」に直せば、ギリギリ寄付金扱いにできると判断したのではないでしょうか。この訂正はこんな事情で会計士から淀川郵便局に依頼したものと思われます。この経緯はあくまで推測の域を出ませんが、紙には局長印も押してありますし筆跡も明らかに違うので、学園があのメモや修正書きを偽造したとは考えられません。
結論:たぶんA氏の有難迷惑な御祝儀
状況を総合的に考えると「講演にきた超VIPが帰り際に突如現金寄付を申し出るも、そんなネ申に手続書類を書かすわけに行かず会計処理がグダグダになってしまい、会計士に怒られた結果として意味深なメモだけが残った…」というスジが妥当なんですけど、どうでしょう。園長もコンプラ意識薄いカンジですけど、このほかの路線で現金をちょろまかす方法ってあるんでしょうか…。
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