米大学教授「韓国経済の不確実性は最悪」

「次期大統領、早くトランプ氏と面会を」

米大学教授「韓国経済の不確実性は最悪」

 「今、韓国経済と世界経済の不確実性はこれまでで最悪の状態だ。不確実な現状がどれだけ深刻か、その深刻さを認めることを韓国新政権の出発点にしなければならない」

 米シカゴ大学経営大学院のスティーブン・デービス教授(アジア通貨政策フォーラム共同代表)=写真=は15日、TV朝鮮の主催により全国経済人連合会(全経連)会館会議センター(ソウル・汝矣島)で行われた「トランプノミクスの時代、韓国の戦略は?」国際フォーラム講演で、「韓国は今の緊迫した状況を認識し、素早く対応しなければならない」と強調した。デービス教授は米国の経済学者2人と共に開発した「経済政策不確実性(EPU・economic policy uncertainty)指数」を、現在の不確実性の高さの指標として提示した。この指数は、経済的不確実性を表すと分析された単語(経済・不確実性・規制など)がメディアにどのくらいの頻度で登場するかを基に、特定の国や時期の不確実性を数値で表示するものだ。

 分析の結果、韓国の経済政策の不確実性指数は、朴槿恵(パク・クネ)前大統領の弾劾前後に393(100は1995-2014年の平均値)まで急上昇し、過去最悪を記録した。アジア通貨危機直後に大宇グループが崩壊した2000年代初め(EPU 234)や、世界金融危機時の2008年(263)よりも先行きが不透明な状態だという意味だ。

 また、デービス教授は「『トランプ時代』に韓国が避けなければならない最大のリスクは、米中間の紛争で韓国が中国側に分類されることだ。韓国は経済的に中国と密接な関係がある上、米国との貿易で黒字を出しており、米中貿易問題が発生すれば、それに伴い被害を受ける可能性がある。韓国が中国の『味方』と見なされて米国と貿易摩擦が発生すれば、韓国経済は打撃を受けるかもしれない」とも指摘した。

 同教授は「新たに選出される韓国の大統領はできるだけ早くトランプ大統領と会って、韓米自由貿易協定(FTA)が米国にもたらす利益を確実に印象付ける一方、韓国企業が米国企業の雇用などに役立つことを公の場で繰り返し強調すべきだ」と助言した。

金信栄(キム・シンヨン)記者
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