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カ ナ ダ の ナ カ ダ

雑記と、日記と、メモ書きと。

折角入ったカレッジを差別が原因でたった10日で辞めた話 2

カ ナ ダ 文 化 ・ 習 慣 の 違 い

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翌日から早速授業が始まりました。技術系の学校だったので、カリキュラムは座学と技術が半々でした。さらに習った技術を実際に使うことで技量を披露(テスト)するために、しょっちゅう外から自分で人を呼ばないといけませんでした。1つ何かを習うと、次の日は必ずクイズと言われる小テストがあり、同じように、必ず人を呼んでの技術テストもありました。

オリエンテーションの最後に、先生は、「この学校は差別ゼロポリシーなの。学校内での差別は一切禁止。いかなる場合も、例外はなく差別は許さないから覚えておいて。」と、確かに言いました。しかし、クラス内での差別の雰囲気を作り上げたのは、紛れもなくこの先生だったのです。

 

 

livingcanada.hatenablog.com

前回からの続きです。

 

クラスメートの雰囲気は変わってしまいました。初めは、外国人がクラスにいることの戸惑いや違和感に対して、困惑したような様子と態度でした。しかし、先生が一言何かを発するごとに、すぐにアジア人を嫌がる素振りへと変わりました。

先生が差別風潮な雰囲気を作り上げたのは明白でした。

結果、授業上必要であったのに、最後まで話すどころか目さえも合わせてくれないクラスメートまで現れました。

 

肌の色でペア組みをする

例えばこんなことがありました。技術系だということで、生徒同士がお互いに練習し合うことが必要でしたが、大抵の場合は先生がパートナーを決めました。

「適当にペア組みするわね」と言っていましたが、白人は白人同士、肌色の暗い人は肌色の暗い人同士、原住民系は原住民系と、アジア人はアジア人といった具合です。

アジア人はインド人と私しかいませんでしたから、必然的に私のパートナーは毎回インド人女性(47~52才位)となりました。

たまに白人と肌色の暗い人と原住民らは、ミックスされてペアワークを割り当てられていました。コロンビア人もスペイン語圏ということで、肌色の暗い人の中かミックスグループの中に入れられていました。

ということで、クラス内の他の生徒たちのパートナーはだいたい毎回変わっていましたが、アジア人2人に選択権は与えられませんでした。

「これはおかしい!」と言える雰囲気は全くありませんでした。

他に、先生は何度日本人だと言っても、最後まで私のことを「中国人」だと言いました。

 

インド人女性

このインド人女性はイギリスに長く住んでいたことがあり、私からすればインド訛りの英語を話すということ以外、英語に問題はなさそうにみえました。インド訛りと言っても、酷くはなく聞きやすい英語を話しました。また、何人ものインド人を見てきましたが、彼女にはインド人特有の問題はそこまで見受けられないように感じました。

困ったことと言えば、彼女は「KY発言」をちょくちょくすることでした。

今思い起こすと、英語理解能力の不安からくる、確認のための質問がいくつかあったように思います。しかし、彼女の質問によって授業が何度も遮られるので、生徒からも先生からも好かれてはいませんでした。

ストレートに言いましょう。彼女は嫌われていました。

一度なんかは、先生がとても嫌そうな顔をしながら「正直言って、あなたはすごく厄介だわ。」とクラス全員の前で言っていました。このインド人女性は、私もあまり関わりたくないタイプではありましたが、嫌な人なわけではありませんし、そもそもペアを断れば自分が困ります。

私には何も言うチャンスがありませんでした。カレッジ付属の学校ではお調子者タイプの私でしたが、このカレッジの教室内では静かで無害な存在となることに徹しました。

 

技術テスト

技術テストの日、私を含め生徒らは外部から人を呼んでいました。

日本人向けの掲示板でも声をかけたのですが、日程が急だということ、町に日本人が少ないこと、学校や仕事のある時間帯だったことということもあって、残念ながら誰からも返事がきませんでした。そこでフェイスブックで募集をかけたところ、あっという間に希望者が殺到してすぐに人が見つかりました。

初めに連絡をくれた彼女とやりとりをして、前日確認をして、当日の朝も確認のために再度メッセージを送りました。

しかし、彼女は現れませんでした。

 

 

点数はゼロ

彼女が現れなかったことで、私は技術テストを受けることができず、部屋から追い出されました。

先生は「これはあなたのせいではないと思いたいかもしれないけど、今回はテストの点数はゼロだから。就職してからも、当日に人が来ないのは当然自分の責任だから。厳しいようだけど今からわかっておいて。それと、技術の再テストは学校のポリシーで認められてないから。」と言いました。

自分ですることも、他の生徒ですることも、夫に今から会社を抜けて来てもらうのもダメだと言われました。

仕方ないので、そのまま技術テストが終わるまでの3時間ほど、ランチルームで自主勉強をしました。

インド人はインドの人を呼び、コロンビア人は自分の娘を呼ぶことで、テストに参加できていました。

一方、私は当日人を呼べなかったことでテストを受けられず、いきなりテストで0評価をもらいました。

カレッジを卒業するのに、テストは高得点でなくても合格基準のスコアがあれば良いという説明を受けていました。しかし、ゼロ評価は0%でもテストには参加したとカウントされるので、テスト回数で割るとすでに卒業が危ないと感じました。

 

 

テストは別室で

座学からのクイズは毎日ありましたが、単語力が圧倒的に足りないため、これには非常に苦労しました。

長文であれば、前後の文脈から何となく選ぶことができますが、一問一答式では手も足もでませんでした。たった1,2行の文章の中に、専門用語が4つも5つも出るともうお手上げです。

75%以上合格のクイズで、初めて受けたクイズの結果は55%でした。 

先生は私の結果にショックを受け、英語上の問題があることを伝えると、しぶしぶ英英辞典の使用を認めてくれました。

ただし、私だけ別室へ移動してクイズを受けるようにと言われました。

以降、毎回時間ギリギリでしたが、90%以上のスコアを取れるようになりました。

 

 

カンニング

一度、「今回は教室内でテストを受けなさい」と言われたので、他の子と同じようにクラス内でテストを受けました。クイズは校内システム上でオンラインで行われるので、クイズのある時間帯は教室内にパソコンを持ちこんでいました。

クイズは前日の授業を理解した英語話者にとっては難しい内容ではないので、周りはすぐにクイズを終えていました。オンラインで点数がすぐに出るので、点数を言い合ったりコソコソと内容について話していることが聞こえます。

早く終わって羨ましいと思いチラッと様子を見やると、生徒たちは一斉に自分のパソコン画面を閉じたり、椅子を後ろにひいてノートパソコンを膝の上に置くなどしました。

どうも、私がカンニングをすると勘違いされてしまったようです。

先生はその様子を見ていましたが、何も言ってはくれませんでした。それどころか、クイズに時間がかかっている私を、ただイライラしながら見つめています。

 

 

 長くなりそうなので、続きます

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