ハンターハンターの世界には、「賞金首ハンター(ブラックリストハンター)」と呼ばれるハンターがいます。彼らは世の中の賞金がかけられた犯罪者を逮捕または殺害することを生業とするハンターです。作中で登場したブラックリストハンターというと、クラピカやブシドラなどが当てはまりますね。
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ブラックリストハンターが登場するということは、賞金首、すなわち凶悪な犯罪を犯しているキャラクターも登場するということです。ハンターハンターの世界には人を殺してもなんとも思わない危険人物がたくさん登場します。
その代表格が
ヒソカ
でしょうね。ヒソカは作中で数え切れないほどの殺人を犯しています。しかし悪い意味でヒソカの行動はハンターハンターの世界では「よくあること」で、ヒソカと同じくらい人の命を奪っているキャラクターもいるのですが・・・その割には
ヒソカだけが異様に嫌われている
のです!読者からではなく、作中に登場する多くのキャラクターたちからことごとく嫌われています。読者からの人気はなんだかんだで根強いものがあります!
そこで今回は
作中でのヒソカの嫌われっぷり
を紹介したいと思います。
ヒソカファンの方々には申し訳ないです。しかしかくいう私もヒソカファンのひとり。この記事を書くか書くまいか、苦渋の選択でしたが書くことにしました。書かないわけにはいきません。
ヒソカとは?
(引用:HUNTER×HUNTER 12巻27P/冨樫義博)
当ブログでも何度もフォーカスしてきたヒソカさん。自らを最強と自覚し、タネも仕掛けもわからぬ奇術を用いて殺人を繰り返す謎多き男です。自他共に認める戦闘狂で強い奴と戦うことを生きがいとしているのですが、その割に強者との戦いを避けているような節もあるなかなか戦う機会を得られずやきもきした毎日を送っているようです。主人公のゴンとキルアはヒソカが次に戦うべきターゲットとして、その成長を見守られて?います。
ヒソカは強者と戦いたがるものの意外と「人見知り」のようで、あまり人間関係は広くないみたいです。まぁそれも当然で、ヒソカは手当たり次第に殺人を犯す危険人物ですので、周りの人たちからも嫌われてしまうのです。後述していきますが、なかなかの嫌われっぷりでヒソカファンとして悲しくなるほどです。ヒソカ自身はあまり気にしていないようですが、本当のところはどうなのでしょうか・・・
ヒソカの念能力は「伸縮自在の愛(バンジーガム)」という、オーラをガムとゴムの性質に変化させ操る能力と、「薄っぺらな嘘(ドッキリテクスチャー)」という平面に1000以上の質感を再現し、布を肌の代わりにしたり、文字を改ざんしたりします。嘘つきのヒソカにうってつけの能力です。
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それではヒソカさんの嫌われっぷりを涙ながらに書いていこうと思います。
ゴンとキルアから
ヒソカはことあるごとにゴンとキルアの前に姿を現しました。初めて出会ったハンター試験から天空闘技場、ヨークシンシティ、グリードアイランドまで顔を合わせています(選挙編の際もヒソカは関与こそしましたが、直接ゴン、キルアとは顔を合わせていません)。偶然といえば偶然なのですが、ヒソカ的にはゴンとキルアという今後期待の青い果実の成長を間近で観察できるいい機会にもなっていました。
しかし、ゴンとキルアにとってヒソカは「忌むべき存在」です。初対面のハンター試験の時の印象からか、ヒソカに対しては常に恐怖心や疑念を抱いていました(ゴンはグリードアイランド編でそこそこ仲良くしていましたが)。ヒソカは初登場時から念を使えて、ゴンやキルアをビビらせまくってましたから仕方ないですね。子供を脅かして遊ぶヒソカさん・・・
ゴンとキルアはヒソカに、単純な強さとしての恐怖も感じていましたが、だんだんと「こいつ変態じゃないか!」的な感情も抱くようになってきました。決定的だったのがグリードアイランド編で、歩くゴンとキルアのお尻をヒソカが羨ましそうに見ていた時ですね。ゴンとキルアの背筋に悪寒が走っていました。ゴンとキルアにとってヒソカは「恐ろしい変態」としてあまり良く思われてはいません。
ハンターの同期たちから
ヒソカは287期ハンター試験に合格し、ゴンとはハンターとして同期です。他にも、クラピカ、レオリオ、ハンゾー、ポックル、イルミがいます(この年キルアは自ら失格となったのでゴンとは同期ではありません。1期下です)。
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この年の最終試験では、受験生同士の1対1のトーナメント戦を行うことになったのですが、各受験生はトーナメントの順番を決めるために試験前にネテロと面接をしました。内容は「一番気になっている受験生」と「一番戦いたくない受験生」をネテロに言うというもの。この時にヒソカが嫌われまくってました。
「ヒソカと戦いたくない」と言っていたのが
ハンゾー、ポックル、イルミ
です。イルミはヒソカと協力関係にあったので戦いたくないと言ったのでしょうが、ハンゾーとポックルはヒソカに対して明らかな恐怖を抱いていました。
直接ヒソカと戦いたくないと言わなかった受験生でも
「いやでも目につく」(ボドロ談)
「(一番注目しているのは)悪い意味でヒソカ」(クラピカ談)
といい印象は抱いていませんでした。レオリオもヒソカに対しては戦いを挑んで返り討ちにされているのでいい印象は抱いていないでしょう。結果的にヒソカはイルミ以外の同期ハンターたちから嫌われているまたは良く思われていないことになります。そういえば、ネテロにもシカトされてましたね。
(引用:HUNTER×HUNTER 4巻121P/冨樫義博)
これは仕方がないことで、ヒソカは試験中に「試験官ごっこ」と称して受験生の命を奪いまくっていました。ハンターは原則として同胞の命を奪っていけない(悪いことをした場合を除く)ので、ヒソカの行為はハンターとしてやってはいけないことでした。これではハンターを目指すものとして嫌われちゃいますね。
カストロから
天空闘技場にて。ヒソカは過去にカストロという闘士を半殺し状態にしたことがあります。カストロにとってこの敗北は心に深く残ったようで、ヒソカを倒すことを考えて修行を積むほどでした。これは完全にヒソカの身から出た錆と言いますか、自業自得ですね。人を傷つければ、復讐を生んでしまいますので。ヒソカはカストロにだいぶ嫌われてました。
試合前のインタビューの時点でカストロはヒソカをKOする気でいましたからね。ああいう試合前のインタビューで強気なことを言うのはボクシングなどでも見られるパフォーマンスの一貫だと思うのですが、カストロは容赦なくヒソカの両腕を引きちぎってましたので、本気でヒソカのことが嫌いだったのでしょう。
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幻影旅団から
これまでは、ヒソカの悪行に対して周りの人たちがヒソカに悪い印象を抱くという形でヒソカは嫌われていました。一方でヒソカが所属していた(ように見せかけていた)幻影旅団は、メンバー全員がA級の賞金首で、殺人が生活の一部になっている危険集団です。さすがに旅団メンバーがヒソカに対して嫌悪感を抱くことはない・・・と思っていましたが、ヒソカは旅団メンバーからも嫌われています!こればかりはもうヒソカの性格と旅団内での行動が原因です。ふらふらと好き勝手行動し、団長クロロの命令もろくに聞かないヒソカに対して旅団メンバーの一部は嫌悪感をあらわにしてます。
・「わたしヒソカ嫌いね」と言い放つフェイタン。
・「大したことねーよあんなやつ」とヒソカを軽視するフランクリン。
・ウボォーギンの情報をクラピカに売ったことに激怒し切りかかろうとするノブナガ。
・ヒソカの食事の誘いを断り、「(もしヒソカがクロロを殺したら)どこまででも追いかけてあんた(ヒソカ)を殺す」と本人の目の前で言うマチ。
・「今すぐテメェをぶっ殺してやりてぇ」とまたも本人の目の前で言うフィンクス。
・「(付きまとわれるのは)うざい」とヒソカが一撃も与えられないほど手も足もでない完璧な作戦を練ってガチでヒソカを仕留めにきたクロロ。
こんな感じで旅団メンバーからもことごとく嫌われていたヒソカ。そういえば旅団がマフィアに報復した後の宴会の時にヒソカはぼっちになってましたね。
(引用:HUNTER×HUNTER 11巻161P/冨樫義博)
宴会でぼっちになってしまうヒソカさんのために・・・ってわけじゃないですが、こういう記事も書いてます。
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・・・ノブナガのヒソカに対する怒りは仕方がないですね、現に仲間を売られたわけですし。ただノブナガはヒソカに対して「(戦いの)腕がいい」と評価していたので、完全に嫌いというわけではないかもしれません。
マチもなんだかんだ言いつつヒソカの怪我を治してくれているので、実はそこまで嫌いでもないのかも。ヒソカはマチのことが大好きですので、明らかな好意を示されてマチも意外とまんざらでもない・・・?
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ゴレイヌから
グリードアイランド編でヒソカはゴレイヌから開口一番に
「何なんだこの変態ヤローは」
と言われました。
(引用:HUNTER×HUNTER 16巻107P/冨樫義博)
もう初対面から印象は最悪です。初対面の相手から「変態ヤロー」なんて言われることはまずないです。しかしこれもですね・・・仕方がないんですよ。この時のヒソカは一糸まとわぬ生まれたままの姿だったので。グググ・・・ってなってたので。
ゴレイヌはハンターハンター屈指の聖人ですが、そんな聖人でもヒソカに対しては変態のレッテルを貼ってしまうほどなのです。まぁ、ヒソカも水浴びしてただけなので、そんなところに尋ねてくるゴンやゴレイヌたちも悪いのですが。ということでおあいこですね。
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十二支んから
ヒソカの悪行はハンター協会トップの十二支んの耳にも入っているようで、カンザイがヒソカのことを殺人鬼扱いしていました。ヒソカ=やばい奴というのはもう世間の常識みたいになっているようですね。さらにヒソカは新会長選挙に来たかと思えば、投票用紙を白紙のまま提出しようとして、選挙を管理する十二支んを煽る始末。そんなことするもんだから、ピヨンからは「さっさとその紙きれ持って帰れば?」と言い放たれたヒソカ。それでも言うことを聞かずに選挙会場に残って次の獲物となる強者を探していたものだから、カンザイから「目障りだ!どっかいけ!」と邪魔者扱いされてしまいました。ハンターの同期からもトップからも嫌われてしまっているヒソカはハンター協会では肩身が狭そうです。
ヒソカにとっての良心?
右を見ても左を見ても、上を向いても下を向いても嫌われているヒソカさん。もうヒソカさんの拠り所なんてないのでは・・・と思いましたが、そんなことはありません。唯一ハンター試験の時に仲良くしてくれた「イルミ」がいます!イルミは友達とは言えないまでも、ヒソカとはギブアンドテイクのような関係を取っていて、お互い困った時に協力してもらっています。やっぱり友達・・・と呼べるかは微妙ですが、ここまで嫌われているヒソカにとってまともに接してくれるイルミの存在は大きいと思います。イルミは「友達はいらない」と考えているし、家族大好きなので、ヒソカのことをどう思っているのかはわかりませんが・・・
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ヒソカには何が残る?
目に映る者の命を奪い続けてきたヒソカ。相手の命が失われることによって物理的に関係が切れるのはもちろんのこと、そんなヒソカの生き様を見て周りの人たちもヒソカとの関係を断つようになってしまいました。ヒソカが悪いといえば悪いのですが、これはとても悲しくて寂しいことだと思います。
現実の世界にも同じようなパターンはあって、人は殺さないまでも、いろんな人との関係を拒絶してしまうことによって、気がついたら一人ぼっちになってしまった、そんな人も多いと思うのです。人間関係が希薄になってしまった現代社会ではなおさらこういう人々を多く生み出している気がします。みんなヒソカなんです。現代人はみんなヒソカなんですよ。
ああ、ヒソカよ。その殺戮のパレードの果てには何が残るのか?無が有るのみではないだろうか。意外と今後ヒソカは「自分を完全敗北させて、命を奪ってくれる相手をずっと求めていた」みたいな展開がありそうですね。最後まで悲しい男です。でもそんなヒソカに私は憧れます(もちろん命を奪うことはよくありません)。
(引用:HUNTER×HUNTER 31巻57P/冨樫義博)
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