インターネットで超話題となったこの動画。韓国の大統領罷免について、BBCのインタビューに答える釜山大のロバート・ケリー准教授。
Twitterは大騒ぎ。「何度も見ちゃう。テレビ史上、一番面白い

」
I literally can't stop watching the BBC guy whose kid walks into the shot. It is hands down the funniest piece of TV in history 😂😂😂
— Anthea Poulos (@antheaknowsbest)
BBCのFacebook動画だけでも8600万回再生された。
おばあちゃんだと思った?
動画の「珍入者」は長女マリオンちゃん(4歳)と長男ジェームズちゃん(8ヶ月)。
英デイリーメールによると、ケリー准教授の両親・ジョセフさんとエレンさんは米オハイオ州に住んでおり、息子家族とはスカイプを使ってよく話をするという。
エレンさんは同紙の取材に「子どもたちはパソコンから聞こえる声をおばあちゃんだと思ったんでしょう。笑いが止まらないです」と話す。
WSJ、NYT、BBCによると、ケリー准教授は3月10日午後7時、ネクタイにジャケット姿でテレビ出演の準備万端だった。
妻キム・ジョンアさんは、夫のテレビ出演をスマホで録画しようと、子どもたちとリビングルームにいた。
ところがインタビューが始まってすぐ、異変が起きた。
テレビに映るお父さんの姿を見て、嬉しくなった長女マリオンちゃん。その見覚えある背景から、お父さんのいる場所を突き止め、廊下へ向かった。長男ジェームズちゃんは歩行器で、いつものように、お姉ちゃんの後を追った。
マリオンちゃんはこの日、幼稚園のお誕生日会ではしゃいでいたこともあって、上機嫌だったという。
「ルンルン気分だったんですよね」とケリー准教授。部屋に入ってきたマリオンちゃんを、スクリーンで、すぐに認識したという。
近寄ってきたマリオンちゃんをオモチャのある脇へ軽く押しやったケリー准教授。朝鮮半島問題について、BBCに答え始めたが、そこに歩行器のジェームズちゃんが現れた。
「これで万事休すだと思った」とケリー准教授。
妻キムさんが部屋に滑り込んで、子どもたちを連れだした。テレビでインタビューを見ていたためタイムラグがあり、緊急事態に気づくのに一瞬遅れたという。
「いつも彼はドアに鍵をかけるんです。開いたドアを見て、カオスだ、と思いました」と妻キムさん。
ネットのスターに
ケリー准教授はまず、これでもう出演依頼が来なくなってしまうのかもしれないと恐れた。だが、この動画は「BBCパパ」として、世界中で人気に。WSJにこう話す。
「ちょっとした間違いから、家族がYouTubeスターになってしまった。とっても、おかしなことですね」
インタビュー後、夫妻はけんかすることも、子どもたちをしかることもなかったという。「だって、めちゃくちゃかわいかったでしょ」とケリー准教授。
「みなさんと同じように動画を見ましたよ。妻はできる限りのことをしてくれました。まさに予想外の事態にうまく対処してくれたんです…で、面白かった。ご覧になれば、私自身もなんとか笑いをこらえようとしていたのがお分かりになるでしょう。小さな子どもたちですから、こういうことはあるんですよ」
この振り返りインタビューはWSJ史上、最も閲覧された記事となった。
みんなに笑ってもらえて、うれしい
3月15日、韓国メディア向けに、家族は釜山大学で記者会見を開いた。
「私たち家族の喜劇で、こんなに多くの人に笑いを届けられて、うれしく思います」とケリー准教授。
3月15日、釜山大 AFP=時事
「テレビ用に繕った装いは、現実の生活によって、ぶっ壊されてしまいました。スーツをきて、インタビューに答える・・・でも、現実がボンって。だからこんなに共感してもらえたんでしょう」
こんなジョークも飛ばした。「私が死んだときの記事の一行目は『BBCパパ』ってなっちゃうんでしょうね」
3月15日、釜山大 AFP=時事
ちなみに、動画を見た多くの人が抱いた疑問にはこう答えている。
「ズボンは履いていましたよ」