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気持ちよくなると光魔法を発動する聖女になってしまったかもしれません 作者:ただなり
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1.迷子とオークと男の子

なろう初参戦です。
何卒よろしくお願い致します。



「…………んぅ……っ」


生温くて湿った何かが、つう、と太ももを撫でました。それがこそばゆくて、わたしは身体をびくんと震わせ、そして目を覚ましたのです。

どうやらわたしは固い木を背もたれに、意識を失っていたようでした。
くたびれた制服から延びた白い両足は、靴や靴下を履いておらず、土の上に投げ出されています。そのせいか所々傷が付き、土で汚れていました。
でもそんな事は重要ではありません。

わたしの目と鼻の先、息遣いを感じられる程すぐそこの距離。その両足の間に居たのは、背が低く、大きな耳を尖らせ、鈍色の肌にぼろ切れの布を纏った、ええと、その、‘何か‘だったのです。
その何かが、長く真っ赤な舌を伸ばし、わたしの太ももを熱心に舐めていました。
唾液のせいかとは思いますが、わたしの太ももやお尻はびしょびしょに濡れていて、まるでお漏らしをしてしまったかのようです、……そうでない事を祈ります。

わたしは目の前で起こっている光景を、まるで他人事のように見ていました。現実味がなかったのです。
鈍色の何かは、今まで見た事のない生き物でしたし、それに太ももを舐められる事なんて経験がなかったものですから、どう対処すればいいのか見当もつかなかったのです。

すると、甘い刺激が身体を走りました。

「あっ」

鈍色のそれは、太ももに飽きたのか、制服のスカートを顔で捲り上げ、足の付け根を舌で舐め始めていました。
そして時々、白い下着で隠された、その、大切なところを掠めるので、わたしは思わず声をあげてしまったのです。
何故なら、それはもうくすぐったいという感覚ではなく、不本意ではありますが、……気持ちがよかったものですから。

その声に気付いた鈍色の何かは、わたしの顔をちらりと見やると、先程までよりも激しく、一心不乱に舌を動かし始めました。
そして手持ち無沙汰にしていたそのゴツゴツとした手で、わたしの制服のブラウスを乱暴に引っ張りました。そのせいでボタンが弾け飛び、下着もずれ、二つのおっぱいがこぼれてしまったのです。そのおっぱいを鷲掴みにし、小刻みに揺らすものですから、乳首が掌で擦れ、なんだか変な気持ちになってしまいました。

「んんんっ……あっ……あぁん」

わたしには刺激が強すぎて、どうにか逃れようと必死で抵抗しました。
足の間に吸い付く鈍色の生き物を遠ざけようと、両手でその生き物の頭をぐいぐいと押しました。ですがビクともしません。次第に両手に力が入らなくなりました。

それに、何だか身体が熱くなり、息を上手に吸う事も出来ません。
はあ、はあと肩が上下します。

「あっ……あっ……あんっあぁんっ」

鈍色の何かは、ごー、ごーと言う荒い息で、わたしの下着をびりびりと破り捨てました。そしてその中に隠されていた場所を鋭い眼で見つめると、暑くてたまらない、というように纏った布を雑に脱ぎ、そそり立つ棍棒のような、恐ろしいものを取り出しました。
右手で自身のそれを掴み、左手でわたしの大切なところをぐりぐりと撫でたのです。
この後に何が行われるのか、なんとなく想像がつきましたが、わたしは抗う術を持ち合わせていません。
もちろん恐怖も感じました。ですがそれよりも、直に触られる度に、わたしの身体を波打つような快感が支配していきます。

そのどんどんと大きくなっていく感覚を期待してか、わたしの身体はぴくぴくと跳ねてしまうのです。

「あんっもうっ……何かがきちゃいます……っ」

その時です。
まばゆい光が、辺りを包み込みました。

わたしはその眩しさに目を開けていられず、ぎゅうと瞼を閉じ、そして両手で顔を覆います。すると近くから、澄んだボーイソプラノの声が投げかけられました。

「だ、大丈夫……?」

恐る恐る目を開けると、そこには先程までの、あの生き物はいません。地面とわたしの身体に唾液を残し、すっかり消えてしまったようです。一体何があったのでしょうか。
代わりに、蜂蜜色の柔らかそうな髪をした小学生ぐらいの男の子がそこに佇んでいました。
頬を赤く染め、なんだか見てはいけないものを見てしまったかのように顔を背ける彼の腰には、その身長に似合わない大きな剣を携えています。

「大丈夫じゃないよな……あの、これ、どうぞ」

彼は顔を背けたままそう言うと、首に巻いていた大きめのマフラーのようなものを、私へ貸してくれました。

「わあ……!どうもありがとうございます!」

小さいのにとっても紳士さんで、わたしはすっかり関心してしまい、そのマフラーを受け取ると同時に彼の頭を撫でました。

「ちょ、ちょっと!ちゃんと隠せよ!!それと、子供扱いするな!」
「ご、ごめんなさい!」

慌てて胸元を覆い、ぺこぺこと、何度も頭を下げて謝ります。
彼は目を合わせてくれないまま、くるりと踵を返すと、早口でわたしに言いました。

「まあ……なんとか無事みたいでよかったけど……。その布はあげる。森は危ないから、早く家へ帰りなよ。じゃあね」
「!あのっ」

わたしは咄嗟に声をかけました。
彼は振り向いてくれましたが、その幼い顔を引き攣らせています。うう……そりゃそうです。こんなぼろぼろの格好をした得体の知れない女に、関わっていたいわけがありません。現に彼は「今かっこよく去ろうとしたのに……」とかなんとか、小さな声で不満を漏らしています。も、申し訳ないです……。

でも、わたしにはどうしても、聞かなければいけない事があったのです。

「……ここは一体どこでしょうか?」






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