豊洲の安全性 1か月公表せず

15日の都議会の予算特別委員会で、小池知事が、豊洲市場の建物の安全性を確認した東京都の検査結果について報告を受けながら、都議会で質問を受けるまで1か月あまり公表していなかったことが明らかになりました。
小池知事は公表すべきだったとする認識を示しました。
都議会の予算特別委員会は、豊洲市場の「安全性」について質問が集中した14日に続き、15日は、小池知事が不足しているとする「安心」をめぐって議論が交わされました。
この中で議員が「何をもって豊洲市場の『安心』を得られたことになるのか」と判断基準をただしたのに対し、小池知事は「都民が移転事業を正しく理解し、信頼に足ると納得した時だ」と述べ、安心かどうかは都民が判断するという認識を示しました。
その上で、都民から理解と納得を得るには、市場の安全性や都の取り組みについての徹底した情報公開が重要だと強調しました。
一方、その「情報公開」をめぐって、15日の質疑では、豊洲市場の建物の安全性を確認した都の検査結果について、小池知事がことし1月20日に報告を受けながら、2月28日の都議会で質問を受けるまで1か月あまり公表していなかったことが明らかになりました。
これについて議員は、建物の安全性が確認されたという情報は都民が豊洲市場に対する安心を判断する上で重要な情報で、速やかに公表すべきではなかったかと指摘しました。
これに対し小池知事は「市場に関する行政手続き、法的手続きの一環と感じた」と述べ明確な答弁をしませんでしたが、再度の質問を受けて「よって公表させて頂いている」と述べ、公表すべきだったとする認識を示しました。