稲田防衛相 森友学園めぐる答弁を訂正し謝罪 辞任は否定

稲田防衛相 森友学園めぐる答弁を訂正し謝罪 辞任は否定
稲田防衛大臣は衆議院本会議で、大阪の学校法人「森友学園」の籠池理事長との関係をめぐる国会答弁について、「全くの記憶に基づくもので、訂正し、おわびする」と述べ、訂正し謝罪しました。一方、稲田大臣は、「誠心誠意、職務にあたっていきたい」と述べ、辞任を否定しました。
稲田防衛大臣は、13日の参議院予算委員会で、大阪の学校法人「森友学園」の籠池理事長との関係について、「籠池氏の事件を受任したことも、裁判を行ったことも、顧問弁護士であったこともない」などと答弁しました。

これについて、14日午後の衆議院本会議で、民進党の升田世喜男国会対策副委員長は、「平成16年10月に『森友学園』が起こした訴訟に関する裁判記録には、稲田大臣と夫の弁護士が訴訟代理人として明記され、12月の口頭弁論には、稲田大臣が出廷したという記録も残されている。虚偽答弁を繰り返していたことは明らかで、即刻辞任すべきだ」とただしました。

これに対し稲田大臣は、「委員会の場で、突然、過去の資料に基づく質問だったので、私の全くの記憶に基づき答弁したものだ。平成16年12月9日、夫の代わりに出廷したことを確認できたので、訂正し、おわびする」と述べ、答弁を訂正し謝罪しました。

そして稲田大臣は、「私が受任した森友関連事案は、現時点で確認が取れているものは、この1件だ」と述べたうえで、平成16年10月から平成21年8月ごろにかけて、弁護士である夫が籠池氏と顧問契約を結んでいたことを明らかにしました。

一方、稲田大臣は、「私としては今後とも誠実な答弁に努め、誠心誠意、職務にあたっていきたいと考えている」と述べ、辞任を否定しました。

菅官房長官 答弁は虚偽との指摘に当たらず

菅官房長官は午後の記者会見で、「稲田大臣は事実関係を説明したうえで、昨日の参議院予算委員会の答弁を訂正し、謝罪した。安倍総理大臣が衆議院本会議で答弁したとおり、しっかり説明責任を果たし、今後とも誠実に職務にあたってもらいたい」と述べました。

また、菅官房長官は、野党側から答弁が虚偽に当たる可能性があると指摘されていることについて、「全く記憶にない中での答弁だったと、稲田大臣が言われているとおりだと思う」と述べ、指摘は当たらないという認識を示しました。

さらに、菅官房長官は、記者団が「答弁に慎重さを欠いた面があったという認識はあるか」と質問したのに対し、「質問者とのやり取りについては、詳細に承知しておらず、コメントすることは控えたい」と述べるにとどめました。