【動画】第三者委員会の報告書公表を受け、DeNAの経営陣が記者会見=安冨良弘撮影
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 医療などの記事をまとめたDeNA(ディーエヌエー)のキュレーション(まとめ)サイトに不正確な内容があった問題を調べていた同社の第三者委員会が13日記者会見し、最大2万本超の記事で著作権を侵害した可能性があると指摘。企業体質を厳しく批判した。経営陣も記者会見し、創業者の南場智子会長が6年ぶりに代表取締役に復帰し、社内管理体制の強化に自ら乗り出す考えを示した。

 報告書は、外部から問題があると指摘された医療情報サイト「ウェルク」の記事19本のうち、10本で法令違反の可能性があるとも認定した。広告収入に直結する記事数や読者数を数値目標に掲げる半面、記事の点検などが不十分だったことが、不適切な記事の量産につながったとしている。

 「事業拡大だけを優先し、他者が迷惑するという意識がなかった」。第三者委の委員長を務めた名取勝也弁護士はそう述べ、法令を守ることや、病気に悩む読者らへの配慮を軽視してきたDeNAの企業体質を厳しく指弾した。

 薬の効能表示などについて定めた医薬品医療機器等法違反の可能性があるのは8例。「妊活」の記事でサプリメントの成分に「不妊を改善する効果がある」と書いたことや、せき止め薬についての記事で「副作用が多いような成分ではない」と書いたことなどだ。

 特定の病院や診療所が「アトピー性皮膚炎に強い」などと書いた記事は病院の広告を制限する医療法違反に、水素水に「筋肉疲労を防ぐ効果もある」と書いた記事は、健康食品の表示などについて定めた健康増進法違反にあたる可能性があるという。

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