THAAD:中国クルーズ船客3400人、済州で下船拒否

 国際クルーズ船で済州島に到着した中国人団体観光客約3400人が11日、集団で下船を拒否するという事態が起きた。韓国の終末高高度防衛ミサイル(THAAD)配備による中国政府の韓国への観光旅行中断措置と関連があるとみられる。

 済州道によると、クルーズ船「コスタリカ・セレナ」は同日午後1時ごろ、福岡から済州港の外港に到着した。しかし、中国企業の報奨旅行客は船から下りないまま、寄港から4時間後の午後5時ごろ、次の寄港地の中国・天津に向け出発した。済州道関係者は「寄港までに何の通告もなく、接岸してから乗客の下船を取りやめると現地旅行会社から通告があった」と語った。

 突然の下船拒否騒動で、乗客が済州島観光を行うために乗車予定だった貸切バス約80台と観光ガイドらは長時間待機させられた上、無駄足を踏む状況となった。国際クルーズ船が済州に寄港を始めた1990年代末以降、乗客の下船拒否は今回が初めてだ。

 済州島には今年、国際クルーズ船が約700回寄港する予定だが、大半の母港は中国だ。今月15日以降には約590回が予定されている。しかし、中国の観光分野での報復措置が続けば、寄港中止などの影響が出そうだ。一方、15日以降に済州と中国23都市を結ぶ航空便159便のうち、半数以上の86便(14都市)が運航を取りやめるか減便される。

済州=オ・ジェヨン記者
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