島からのサル流出防止へ 宮崎 串間市が監視員配置へ

島からのサル流出防止へ 宮崎 串間市が監視員配置へ
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野生のニホンザルが生息する宮崎県串間市の島が砂の堆積の結果、潮が大きく引いた際は対岸と陸続きになるようになり、串間市は観光資源ともなっているサルが島から逃げ出すおそれが出てきたとして、新たに監視員を置くことを決めました。
串間市の海岸線からおよそ200メートル離れた幸島に生息するニホンザルは、昭和28年、イモの汚れを水で洗って食べる行動がほかのサルにも広がったことが確認され、「文化を持つサル」として世界的にも知られるようになりました。

島には現在およそ100匹が生息していますが、サルを観察している京都大学の研究センターや串間市によりますと、先月以降、大潮の干潮時には、島が対岸とほぼ陸続きになるようになったということです。近くの砂浜や海底から、風や波で運ばれた砂が堆積したためと見られますが、串間市は陸続きになった時に、サルが島から逃げ出すおそれが出てきたとして、新たに監視員を置くことを決め、新年度の当初予算案におよそ50万円を盛り込みました。

監視員は大潮の干潮時の日中、島内と対岸に1人ずつ配置し、島から逃げ出すサルを見つけた場合、両手を振るなどして追い返すということです。

串間市生涯学習課の宮田浩二文化係長は、「幸島のサルは重要な観光資源でもあるので、監視員を置くことで島にとどめたい」と話しています。