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【野口裕之の軍事情勢】
北朝鮮の長距離弾道ミサイル発射は最短4月下旬か 金正恩氏の精神状態が焦点
金委員長はもともと太目だった上、独裁者の特権で美食を続け肥満を加速。さらに、父の金正日氏の権力を継承するにあたり、指導者の威厳を演出すべく、あえて肥満体型にした経緯もある。
けれども、最近の太り具合は「病的」と指摘する専門家も多い。
肥満度のカーブが極端な上昇を描き始めたのは、金委員長の叔父でナンバー2だった張成沢氏(1946~2013年)の無慈悲な処刑に象徴される粛清の嵐が吹き荒れる時期と前後する。側近の裏切りに脅え猜疑心を深め→恐怖政治を止められず→ストレスをため→肥満を助長したとの見方は、多くの公安関係者の間で一致する。国情院も昨年の報告で、不眠症や暗殺などを恐れ、暴飲暴食に走り、糖尿病など重篤な成人病にかかっている可能性を指摘した。
国内では側近に裏切られる悪夢にさいなまれ疑心暗鬼に陥り、国外では米韓連合軍の金指導部崩壊作戦が現実味を持ち始める中、30歳前半の若い指導者が錯乱せず、正常な判断を保てる保障はない。
ICBMの発射実験の着弾地点がどこであろうが、一定の能力を示せば、トランプ政権は黙ってはいまい。暗殺か、空爆→進攻か…など、規模はともかく、朝鮮半島は有事となる。半島有事になれば、わが国も「日本有事」という認識を持たねばならぬ。
おびただしい数の難民が日本に押し寄せるためではない。北朝鮮は、在日米軍を朝鮮半島有事ぼっ発時の防空網制圧作戦の出撃基地であり、兵站(後方支援)基地だと見抜いている。有事となれば、既に200~300基も実戦配備している弾道ミサイル(ノドン)で、日本を攻撃してくるに違いない。
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