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【野口裕之の軍事情勢】北朝鮮の長距離弾道ミサイル発射は最短4月下旬か 金正恩氏の精神状態が焦点

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【野口裕之の軍事情勢】
北朝鮮の長距離弾道ミサイル発射は最短4月下旬か 金正恩氏の精神状態が焦点

金正恩朝鮮労働党委員長(中央)は大陸間弾道ミサイルの発射に踏み切るのか(ロイター) 金正恩朝鮮労働党委員長(中央)は大陸間弾道ミサイルの発射に踏み切るのか(ロイター)

 ならば、着弾地点は? 金正恩指導部の存続保障を目指す協議の席に米国を着かせる目的に照らせば、米国本土近くは論外。米軍に北朝鮮攻撃の口実を与えてしまう。といって、グアムとハワイの間では距離が足らず、ICBMの完成を実証できぬ。<

 それ故、北朝鮮は米国本土とハワイの間を狙う恐れがある。ただし、米本土とハワイの間=東太平洋への着弾でさえ、トランプ政権が危機感を深め、金委員長排除を断行しても不思議はない。

 既に、ドナルド・トランプ大統領は「ヤル気」を見せた。1月末、中東イエメンを拠点とするイスラム過激派組織《アラビア半島のアルカーイダ=AQAP》に対する掃討と、AQAPの首魁暗殺を狙った夜間襲撃作戦を行ったのだ。

 担任したのは、米海軍特殊作戦部隊《SEALs=シールズ》だった。SEALsは、米同時多発テロ(2001年9月11日)の首魁にしてテロ・ネットワークのアルカーイダ総司令官ウサマ・ビン・ラーディン(1957?~2011年)をパキスタンのアジトで急襲し、銃撃戦の末、仕留めている。

 米統合特殊作戦司令部はオバマ前政権にAQAP掃討作戦を説明していたが、敵支配地に特殊作戦部隊員を投入する作戦内容に慎重で、ついに裁可しなかったが、トランプ新政権は一転しゴーサインを出した。政権発足後10日もたたぬうちの、トランプ政権の「初陣」であった。オバマ政権時、米軍の作戦具申を相当数ブロックしたスーザン・ライス国家安全保障補佐官のような「嫌軍居士」が、トランプ政権幹部には見当たらず、軍とホワイトハウスの関係は修復しつつある。

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