「稲田氏、顧問弁護士だった」…籠池氏が説明
本人答弁と食い違い
新設小学校の設置認可申請を取り下げた大阪市の学校法人「森友学園」を巡り、13日の参院予算委員会で稲田朋美防衛相と学園の関係についての質疑があった。民進党の小川敏夫氏は、2005年の民事訴訟の準備書面で森友学園の訴訟代理人として稲田氏の名前があると指摘。稲田氏は「森友学園の事案を受任したことはない」などと述べた。
一方、学園の籠池泰典理事長へのインタビューが動画サイトで公開され、稲田氏との関係を質問された籠池氏は「(稲田氏が)衆院議員になる前は顧問弁護士だった」と説明。両者の主張が食い違う事態になっている。
インタビューしたのはフリージャーナリストの菅野完氏。12日に籠池氏の自宅で収録したとされている。籠池氏はインタビューで稲田氏との関係について「旧知の仲。10年も会ってないというのは籠池の実像を悪くしている気がします」と語った。「1年か2年前、業界の会合でお目にかかった」とも話した。
参院予算委で民進党の小川氏は「(弁護士の)夫と連名で森友学園の訴訟事案を受任したことはないか」と質問した。稲田氏は「事務所を共同でしているので委任状は共同になっていることはあるかもしれない」と説明したが、「籠池氏と面識はあるが、10年来、全く会っていない」と答弁した。
大阪地裁で確認できた民事訴訟の和解調書(06年12月)には、原告の森友学園の代理人として稲田氏の夫の名前が記されている。【服部陽、光田宗義】