北陸新幹線 京都~大阪「南回り」ルートを採用 与党検討委

北陸新幹線 京都~大阪「南回り」ルートを採用 与党検討委
北陸新幹線でルートが決まっていない京都から大阪までの区間について与党の検討委員会は、東海道新幹線の南側にある京都府の京田辺市に新駅を設置する「南回りルート」を採用することを決めました。
北陸新幹線のまだ着工していない区間は、去年の年末に福井県の敦賀から京都までのルートが決まり、与党の検討委員会は、残る京都から大阪までの区間について協議してきました。

この区間では、東海道新幹線の北側にある大阪・箕面市付近を通る「北回りルート」と、東海道新幹線の南側にある京都府の京田辺市を通って市内に新しい駅を設ける「南回りルート」の2つが候補でした。

13日の検討委員会では、運営するJR西日本のほか沿線の自治体の担当者から意見を聞き、この中で「京都府」は新駅の設置で地域経済への効果が期待できるとして「南回りルート」を支持しました。
これに対し、ほかの自治体などから特段の異論が出されなかったことから、委員会として「南回りルート」を採用することを決めました。

国土交通省の調査によりますと「南回りルート」の場合、敦賀から新大阪までの所要時間はおよそ44分。建設費はおよそ2兆1000億円かかりますが、工事の費用対効果を示す数値は1.05と基準の1を超え、投資に見合う効果が見込めるとしています。

検討委員会は今回の決定を上部組織である与党のプロジェクトチームに報告し、15日開かれる会合で正式に決まる見通しで、これで北陸新幹線の全線のルートが固まることになります。