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DeNA、創業者の南場智子氏が代表取締役に復帰、キュレーションメディア事業の第三者委員会報告書を受けガバナンス強化

2016年12月記者会見時のDeNA取締役会長南場智子氏

 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)は、3月11日に提出されたキュレーションメディア(まとめサイト)事業での不祥事を巡る第三者委員会報告書を受け、同社創業者で取締役会長の南場智子氏が代表取締役に復帰し、代表取締役兼CEOの守安功氏との代表取締役2人体制に移行する経営体制の変更と、関係者の処分を発表した。

 キュレーションメディア事業での不祥事は、医療・ヘルスケア情報のキュレーションメディア「WELQ」における不正確な医療情報や制作体制に端を発し、記事や掲載画像の剽窃などの問題が明らかになったもの。問題発覚後の2016年12月には、守安氏と南場氏が記者会見で謝罪、キュレーションメディア10サイトの全記事を非公開化するとともに、第三者委員会を設置して問題点を明らかにするとされていた。3カ月の調査による報告書の要約版と全文が、3月13日付で公開されている。

2016年12月記者会見時のDeNA代表取締役兼CEO守安功氏

 今回の経営体制変更はこれを受けてのもので、トップマネジメントやガバナンスの強化を目的としたもの。同社は発表文で「抜本的改革を推進する」としている。

 関係者の処分については、キュレーションメディア事業担当執行役員メディア統括部長で、Palette事業推進統括部長も兼務する村田マリ氏に対し、就業規則に基づく処分を行ったが、村田氏は執行役員、子会社のiemo株式会社および株式会社Find Travelの代表取締役のいずれも辞任する意向を表明しているという。

 また、キュレーションサイト「MERY」を運営する子会社である株式会社ペロリの代表取締役だった中川綾太郎氏は、3月12日付ですでに辞職。そのほか執行役員など25人を就業規則に基づいて処分する。今後は執行役員の選定において、コンプライアンスや管理能力を重視する選定を行うとしている。守安氏の役員報酬減俸額を従来の30%から50%に増額することも、あわせて発表されている。

 第三者委員会報告書によれば、キュレーションメディア10サイトの記事37万6671件のうち、複製権や翻案権を侵害した可能性のある記事の推定値は1.9~5.6%。その可能性がないとは言えない記事の推計値は0.5~3.0%だった。画像472万4571枚のうち、74万7643枚には複製権や公衆送信権、氏名表示件を侵害していた可能性があるという。また、文章自体に著作物性が認められず、ほかの記事をコピー&ペーストしていると考えらえるものや、出展が不明瞭だったり、引用方法が不適切だったものがあったとしている。

 このほか、WELQの記事19本についての調査では、8本が薬機法、1本が医療法、1本が健康増進法に、それぞれ違反する可能性があったという。さらにWELQの一部記事では、医師間で見解に相違のある内容は、ユーザーに対する配慮を欠いた内容が記載されていたという。

 また、DeNA法務部では、掲載記事に対する画像や文章の無断利用の申告に対し、プロバイダー責任制限法の適用外の場合も、プラットフォーム事業者として適用を受けられるとして対応を助言していた。

 DeNAは13日夕方より、調査報告を行った第三者委員会の記者会見と、DeNAの守安氏、南場氏の出席する記者会見を開催する予定。