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指紋、日本が提供 マレーシアが身元特定に活用

金正男氏とみられる男性=成田空港で2001年5月4日、竹内幹撮影

 北朝鮮の金正男(キム・ジョンナム)氏殺害事件で、日本政府が不法入国しようとした正男氏から採取した指紋データをマレーシア政府に提供していたことが関係者の話で分かった。韓国政府も指紋データを提供したとみられており、マレーシア政府は各国の協力を得ながら遺体の身元の特定を進めていったことが浮き彫りになった。事件は13日で発生から1カ月。

 正男氏は2001年5月1日、ドミニカ共和国の偽造パスポートで妻子と見られる女性や子供らと一緒に成田空港から日本に入国しようとし、日本の入管当局に身柄を拘束された。出入国管理法に基づく退去強制処分を受け、同4日に民間機で中国・北京に向かった。この際、日本の入管当局などは、正男氏の指紋などを採取していた。

 関係者によると、正男氏の指紋データを巡っては韓国政府も情報当局などが収集したものをマレーシア側に提供したとみられているが、日本政府の指紋データは、合法的に採取されたもので、マレーシア政府にとっても対外的な説明に使いやすい性質のものという。

 一方、北朝鮮側はこれまで、死亡時に正男氏が所持していたパスポートに記載された「キム・チョル」という外交官が心臓疾患で死亡した、と繰り返し主張。死亡した男性が正男氏とは認めていない。

 正男氏の身元確認を巡ってはマレーシア警察が10日、遺体は正男氏と特定したと発表した。指紋データに加え、家族のDNAを何らかの方法で入手し最終確認したとみられている。【岸達也】

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