栃木の男体山 新たに活火山に認定へ

栃木の男体山 新たに活火山に認定へ
栃木県にある男体山について火山噴火予知連絡会は、山頂火口周辺で行われた最新の調査結果などから、過去1万年以内に噴火したと考えられるとして、新たに活火山に認定することになりました。
栃木県日光市にある標高2486メートルの男体山は、これまで最後に噴火が発生したのがおよそ1万7000年前と考えられ、「おおむね、過去1万年以内に噴火した火山」という定義に当てはまらなかったため、活火山には含まれていませんでした。

しかし、富山大学大学院の石崎泰男准教授などの研究グループが行った調査で、山頂火口周辺に火山灰などが積もった層が見つかり、中で炭になっていた木を調べたところおよそ7000年前のものとわかりました。

このため研究グループは、この時期に噴火が起きたと考えられるとする論文を3年前にまとめていて、関係者によりますと、これを火山噴火予知連絡会が検討した結果、「おおむね過去1万年以内に噴火した」という定義に当てはまるとして、男体山を新たに活火山に認定することになったということです。

ことし6月に開かれる予知連の会合で、正式に認定される見込みで、これで全国の活火山の数は111になります。

石崎准教授によりますと、男体山では、およそ7000年前に起きたと考えられる噴火以降は、新たな噴火の痕跡は見つかっておらず、今も静穏な状態が続いているということです。