読者の意見:「サウス・コリア」の方がむしろ誇らしい

 先日「読者の意見」に「『サウス・コリア(South Korea)』と言われるとプライドが傷つく」と題された記事が掲載された。「サウス・コリア」はわが国の南側半分を意味する言葉であり、分断国家であることは示してほしくないということだった。また正式名称でもない「サウス・コリア」を使うと国の権威が下がるとも言っていた。

 われわれが分断国家であることは世界の誰もが知っている。そのため「リパブリック・オブ・コリア(Republic of Korea)」と呼んでも分断国家である事実を隠すことなどできないし、また隠す必要もない。かつてドイツが分断されていた時代、韓国政府はドイツの西側を「ウエスト・ジャーマニー(West Germany)」つまり「西部ドイツ」あるいは「西ドイツ」と呼んでいたが、それでわれわれがドイツの権威が下がったと考えたことなどない。

 北朝鮮の正式な英語表記は「Democratic People's Republic of Korea」だ。南も北もどちらも「リパブリック(Republic)」を使っているので、外国人にとっては区別しにくいだろう。ちなみに先進国はどこも民主共和国だが、英語表記に「リパブリック」という言葉は使っていない。使っているのは北朝鮮、中国、ドミニカ共和国、コンゴ、中央アフリカくらいだが、これらはどこも最高指導者が長期にわたり権力を持ち続けるか、あるいは世襲制の後進的独裁国家だ。そのためわれわれは国名からリパブリックを取り、統一までは堂々と「サウス・コリア」とした方がいい。

イ・デギュさん(釜山大学名誉教授)
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