金正男暗殺事件で暗躍…日本にもいる「スパイ」の実態
諜報活動の目的は、脱北者を見つけて帰国させて処刑すること。また、次の日本人拉致ターゲットを探すことも重要な仕事だが、まだある。
「ニセ紙幣をつくって中国経由で米国に流すのですが、その印刷工として、技術者が拉致ターゲットになるのです」
中国人諜報員は中小企業に潜り込んでいるケースが多いという。
「バックグラウンドを細かく調査されない企業にいることが多いです。中国の場合は、主に産業スパイで、国内に2000人くらいいるとされています。正社員として入社し、重要機密を盗んだらすぐに帰国。入社当時はスパイでなくても、すでにいるスパイに買収されてスパイになるケースも多いのです」
そんな会社の社員でなくても、海外のスパイは巧みに近づいてくる。
「コンサルティング会社などを設立して、多くの企業と交流しながら情報を吸い上げたり、いろいろな会社にスパイを潜り込ませる手口もある。欧米の場合も、会社をつくって活動するケースが多いですね」