ソウル=牧野愛博
2017年3月12日00時05分
韓国大統領で初めて弾劾(だんがい)訴追によって罷免(ひめん)された朴槿恵(パククネ)氏は、11日も夜まで沈黙を守り、ソウルの大統領府(青瓦台)にとどまった。大統領府関係者は、罷免の衝撃が大きく、次の行動に移れないようだと明らかにした。意思疎通を欠く「不通(プルトン)」と呼ばれた政治スタイルで周囲の意見が耳に入らず、罷免を受け入れられない様子が浮かび上がった。
関係者によれば、10日に憲法裁判所が罷免を宣告後、大統領府幹部らは朴氏と今後の対応を協議した。朴氏は強い衝撃を受けた様子で「申し上げる言葉もない」と語っただけ。国民向けのコメントやソウル市南部の自宅に移ることに手をつけられなかったという。
失職後も青瓦台にとどまり、コメントも出さない状態に批判の声が上がり、野党各党は11日、朴氏が早期に憲法裁の宣告に従う立場を表明するよう相次いで求めた。大統領府関係者は11日、「大統領府を去るにあたって直接メッセージを出すかどうか依然はっきりしない」と語った。
朴氏は、支援者のチェ・スンシ…
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朝日新聞国際報道部