流氷で動けなかった漁船8隻すべて 港に戻る

流氷で動けなかった漁船8隻すべて 港に戻る
11日、北海道東部の羅臼町の沖合から漁船8隻が漁を終えて港に戻る途中、流氷に行く手を阻まれて動けなくなりましたが、砕氷機能を備えた巡視船が水路を開いて救助作業を行い、午後10時半すぎまでにすべての船が港に戻りました。乗組員にけがはないということです。
11日午前10時半ごろ、羅臼町にある羅臼漁港からおよそ1キロの海上で、漁船8隻が流氷に行く手を阻まれて動けなくなりました。

羅臼海上保安署の砕氷機能のある巡視船「てしお」が現場に向かい、厚い氷を割って水路を開き救助作業を進めた結果、夕方から船が港に戻りはじめ、午後10時半すぎまでにすべての漁船が港に戻りました。

根室海上保安部によりますと、漁船に乗っていた合わせて56人の乗組員にはいずれもけがはなく、船に浸水も見られないということです。

漁船はいずれも19トンのスケソウダラなどの刺し網漁船で、11日朝、漁に出て港に戻る途中でした。

釧路地方気象台によりますと、沖合の根室海峡には流氷が流れ込んでいて、羅臼町では午前10時には岸側に吹き寄せる風速2.8メートルの南東の風が吹いていたということです。
羅臼漁港では、午後10時半すぎに船が戻ってくると、待っていた家族は安どの表情を浮かべて「おかえり」と声をかけて迎えました。

船の乗組員は「戻ることができてよかった。スクリューに氷があたって動けなくなった」と当時の状況を話していました。また、別の船の乗組員は「例年にない、すごい氷で大変でした」と話していました。