更新日:2009年4月1日
平成10年2月26日
東京都知事様
東京都中央区長
日ごろより、本区政の推進にご協力を賜り、感謝申し上げます。
さて、築地市場の再整備につきましては、平成8年4月の東京都卸売市場審議会の答申を経て、現在地における再整備の方針が既に確認されているところであり、本年度中にその基本計画が策定される予定とお聞きしております。
しかしながら、この再整備基本計画の策定過程において、業界団体内部から豊洲移転論が提起され、市場の内外に不安と混乱を招いていることは誠に遺憾であります。移転論議がこのまま放置されるならば、現在地での整備がさらに遅れ、都民生活にも重大な支障を来たすこととなります。今こそ、行政の責任が強く問われております。
築地市場は東京都全体の基幹市場であり、「都民の台所」として歴史的にも地理的利便性からも、都心の現在地に位置することが最も適当であるとの認識のもとに、東京都卸売市場審議会を軸に広範な議論を積み重ね、21世紀の食品流通を展望した大局的な見地から、現在地での再整備を決定したものであります。このような重みをもった決定は、基本計画への合意形成の過程で簡単に覆されるべきものではないと考えます。
都心に位置し、地下鉄や高速道路など多様な交通アクセスに恵まれ、場外市場と一体となった築地市場には、東京の食文化の担い手である小売業者や飲食業者はもとより、一般都民から外国人まで連日多くの人々が訪れ活況を呈しており、その利便性と集積は他にかわり得るものではありません。
こうした状況を踏まえ、東京都として移転論の持つさまざまな問題点を十分業界団体に説明し、関係者全員が納得できる現在地での基本計画の策定を積極的に推進されるよう強く要望いたします。
本区といたしましても、営業を継続しながらの再整備という制約条件から生じる不便の解消をはじめとして、現在地での再整備実現のため、引き続き全力で協力させていただく決意であります。
企画財政課企画主査
電話 3546-5213
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