米国務省のマーク・トナー報道官代行は10日、朴槿恵(パク・クネ)大統領罷免と関連して、「韓国の国民と民主的機関が自国の将来を決定したもので、その決定を尊重する。米国は韓国の国民が次期大統領に誰を選ぶにしても、生産的な関係に期待する。米国は韓国の変わらぬ同盟国であると同時に友人でありパートナーでもある。韓米同盟は今後も地域の安全保障の中核だ。我々は北朝鮮の脅威からの防衛を含め、同盟国の責任に引き続き果たしていく」と述べた。
また、日本の岸田文雄外相はこの日、「韓国は戦略的利益を共有する重要な隣国で、日本と韓国の協力と連携は地域の平和と安定に不可欠だ。内政についてはコメントを控えたいが、新政権との間でも、さまざまな分野で協力を進めていかなければならない」と述べた。また、次期政権が韓日慰安婦合意を否定するかもしれないと懸念してか、「誠実な履行をこれからも求めていきたい」と語った。
中国外務省の耿爽報道官は定例記者会見で「韓国が一日も早く安定を取り戻すことを願う。朴前大統領は韓中関係のため多くのことをしたが、終末高高度防衛ミサイル(THAAD)配備決定で両国関係の発展に影響を及ぼした」と、THAAD配備に対し不満を表明した。
海外メディアは同日、朴大統領罷免のニュースを緊急速報などで報道した。西側メディアは韓国史上初の現職大統領罷免を「あ然とする没落(stunning fall)」と伝え、今後の対北朝鮮政策の行方を占った。CNNは「Park Out(朴大統領罷免)」という見出しで弾劾決定のニュースをホームページのトップに上げた。「韓国政治姫の没落」という記事では、「朴前大統領は人生のほとんどを大統領府周辺で過ごしたが、今回再びそこを離れなければならない。そして今度は永遠に離れることになった」と書いた。AFP通信は「戦争で廃虚になった国を貧困から救った父の支持者たちは朴前大統領に『姫(princess)』というニックネームを付け、それが数十年間にわたりついて回った。自分の家同然だった『権力の回廊(corridors of power)』から不正腐敗スキャンダルにより離れることになった」と報じた。