日本ではオッツェの愛称で親しまれたフランク・オルデネヴィッツ氏が、6月に開校する「日独フットボールアカデミー」の校長に就任し来日した。ジェフ市原(当時)に在籍した1994年にはJリーグの得点王も獲得。現役を退いた後は、ヴェルダー・ブレーメンのスカウトとして繰り返しJリーグの視察にも訪れており、日本の事情には精通している。
今回も「名前は言えない」ものの着目した日本人選手の視察も兼ねており、彼我の相違などプロのスカウトの客観的な見解を聞いてみた。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170310-00023275-sdigestw-socc
今回も「名前は言えない」ものの着目した日本人選手の視察も兼ねており、彼我の相違などプロのスカウトの客観的な見解を聞いてみた。
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清武が帰ってしまったのはブンデスリーガにとっても損失。来てくれるなら獲得したい
―率直に今のJリーグは、ブンデスリーガと比較してどのくらいのレベルにありますか?
「もちろんそれぞれのチーム力や選手たちの平均値を比べれば、やはりレベルの差はある。浦和ならブンデスリーガでも戦えるかもしれないが、他の多くのクラブは2部と同じくらいではないだろうか」
―かつてブンデスリーガ2部のボーフム在籍時に、チョン・テセが「Jリーグの方がカバーリングの意識が高いから難しい。ドイツでは一発抜ければ、ビッグチャンスになる」と話していましたが。
「ドイツではボール周辺のスペースを消して来るから、そこを抜け出すとチャンスが広がるのかもしれないね。でもブンデスリーガでは、味方の能力が高いから、Jリーグより個人で切り拓く必要は少ない」
―これまで実際に獲得に乗り出した日本人選手はいましたか?
「清武弘嗣は欲しい選手で、会って(ブレーメンに来てくれるように)話もした。テクニックがしっかりしていたし、リスタートのキッカーとしても適任だったからね。しかも外国に出て挑戦するという意欲にも満ちていた。残念ながらニュルンベルクに行ってしまったけれど、思っていた通りにドイツでも素晴らしいプレーを見せた」
―今でも欲しい選手ですか?
「もちろん来てくれるなら獲得したい。逆になぜ日本に帰ってしまったのか、理由を知っていたら教えてほしいくらいだ。清武がいなくなったのは、ブンデスリーガにとっても損失だし、彼が年齢的に最も熟していることを考えると、日本に戻ってしまうのは本当にもったいないことだと思うよ」
―他にブンデスリーガに行く前にプレーを確認した選手はいますか?
「長谷部誠と原口元気は、ドイツへ来ても成功すると確信していた。長谷部は、プロとして求められるものを備えていて、どんな戦いにも積極的に挑んでいく。チームを引っ張っていく能力もある。原口も闘争心に満ちていた。実は最初に見た試合の出来は良くなかった(J2に降格する札幌に敗戦)。でも原口は、まだ若かった。自分の経験に照らし合わせてみても、良かった試合より悪かった方が多かった(笑)から、いつも高いレベルを維持できるとは限らないことは理解している。酒井高徳は、もっとやれると思った」
―ドイツで成功するかどうかは、どんな基準で判断しているのですか?
「ポジションごとに役割があるからね。当然テクニックが十分か、スピードが足りているかなどは見る。一方で高いレベルに挑む意欲や、外国での環境に対応していこうという気持ちがあるかどうかも重要になる」
―そこは直接話してみて判断するわけですか?
「実際にドイツに来てもらうこともある。もちろん大丈夫だと思って獲るわけだが、現実的には希望的な観測が含まれることがあり、正直なところ、そこは半年くらいやってみないと分からない」
―日本の選手の情報は、どうやって入手しているのですか?
「代理人からの売り込みもあるし、以前一緒にプレーした仲間からも情報は得られる」
「もちろんそれぞれのチーム力や選手たちの平均値を比べれば、やはりレベルの差はある。浦和ならブンデスリーガでも戦えるかもしれないが、他の多くのクラブは2部と同じくらいではないだろうか」
―かつてブンデスリーガ2部のボーフム在籍時に、チョン・テセが「Jリーグの方がカバーリングの意識が高いから難しい。ドイツでは一発抜ければ、ビッグチャンスになる」と話していましたが。
「ドイツではボール周辺のスペースを消して来るから、そこを抜け出すとチャンスが広がるのかもしれないね。でもブンデスリーガでは、味方の能力が高いから、Jリーグより個人で切り拓く必要は少ない」
―これまで実際に獲得に乗り出した日本人選手はいましたか?
「清武弘嗣は欲しい選手で、会って(ブレーメンに来てくれるように)話もした。テクニックがしっかりしていたし、リスタートのキッカーとしても適任だったからね。しかも外国に出て挑戦するという意欲にも満ちていた。残念ながらニュルンベルクに行ってしまったけれど、思っていた通りにドイツでも素晴らしいプレーを見せた」
―今でも欲しい選手ですか?
「もちろん来てくれるなら獲得したい。逆になぜ日本に帰ってしまったのか、理由を知っていたら教えてほしいくらいだ。清武がいなくなったのは、ブンデスリーガにとっても損失だし、彼が年齢的に最も熟していることを考えると、日本に戻ってしまうのは本当にもったいないことだと思うよ」
―他にブンデスリーガに行く前にプレーを確認した選手はいますか?
「長谷部誠と原口元気は、ドイツへ来ても成功すると確信していた。長谷部は、プロとして求められるものを備えていて、どんな戦いにも積極的に挑んでいく。チームを引っ張っていく能力もある。原口も闘争心に満ちていた。実は最初に見た試合の出来は良くなかった(J2に降格する札幌に敗戦)。でも原口は、まだ若かった。自分の経験に照らし合わせてみても、良かった試合より悪かった方が多かった(笑)から、いつも高いレベルを維持できるとは限らないことは理解している。酒井高徳は、もっとやれると思った」
―ドイツで成功するかどうかは、どんな基準で判断しているのですか?
「ポジションごとに役割があるからね。当然テクニックが十分か、スピードが足りているかなどは見る。一方で高いレベルに挑む意欲や、外国での環境に対応していこうという気持ちがあるかどうかも重要になる」
―そこは直接話してみて判断するわけですか?
「実際にドイツに来てもらうこともある。もちろん大丈夫だと思って獲るわけだが、現実的には希望的な観測が含まれることがあり、正直なところ、そこは半年くらいやってみないと分からない」
―日本の選手の情報は、どうやって入手しているのですか?
「代理人からの売り込みもあるし、以前一緒にプレーした仲間からも情報は得られる」
ドイツ代表として名を残してきたポドルスキが今夏、神戸に加入。オッツェ氏はその活躍に太鼓判を押す
―ドイツでは日本選手の成功例が出ていますが、なぜイングランド、スペイン、イタリアなどでは難しいのでしょうか?
「プレミアは資金力があるので、大金と交換で次々に選手を獲得して来る。今勝てる選手を獲れるので、2~3年磨きをかけて育てようとはしない。レアル・マドリーやバルセロナ、ドイツでもバイエルンなどが、そうだね。出来上がった選手を買う」
―ではやはり宇佐美貴史がいきなりバイエルンへ移籍したのは時期尚早でしたね。
「宇佐美は明らかにバイエルンへ行くには若過ぎた。もっと小さなクラブで出場機会を確保するべきだった。バイエルンでは、日本人に限らず、若い選手が出場機会を得るのは難しいからね」
―一方で日本人選手は代表クラスでも、オーストリア、スイス、ベルギーなどでプレーをしていますが、現実にこうした国のリーグのレベルをどう見ていますか?
「オーストリアやスイスはJリーグと同等だろう。上位の数チームだけが良いサッカーをしている。しかし若い頃から外国で暮らし、そこでプレーをすることには意義がある。デメリットはない」
―ところでオッツェさんがプレーしていた頃のJリーグには、ブンデスリーガでも通用する選手はいましたか?
「確実に名前を挙げられるとすれば、カズ(三浦知良)だね。実際にイタリア(ジェノア)でプレーしたわけだし。それに当時はJリーグが盛り上がっていたから、外国でプレーをしようと思う選手がいなかったんじゃないかな?」
―カズはイタリアからJリーグに戻り得点王を獲得しました。すごく楽に感じたそうですが、オッツェさんもそうでしたか?
「当時からブンデスリーガでは、優秀な選手がしのぎを削っていたわけだからね。それに比べれば、Jリーグでのプレーは簡単だった。日本にも良い選手はいたけれど、トップリーグの経験がなかったからね」
―元ドイツ代表選手として、日本に来るのは相当な決断だったのでは?
「来る前は、いろいろと不安もあったけど、日本でプレーした頃が一番輝いていたし、一緒にプレーした仲間は大きな財産だよ。それに家族も一緒だったから、心身ともに安定していた。一人だったら帰りたくなっていたかもしれないね」
―もうすぐポドルスキが来ますが?
「私の実体験から推測すれば、食事や環境に合わせられれば、確実にチームを助けられる。プレーの実力は問題ないからね」
「プレミアは資金力があるので、大金と交換で次々に選手を獲得して来る。今勝てる選手を獲れるので、2~3年磨きをかけて育てようとはしない。レアル・マドリーやバルセロナ、ドイツでもバイエルンなどが、そうだね。出来上がった選手を買う」
―ではやはり宇佐美貴史がいきなりバイエルンへ移籍したのは時期尚早でしたね。
「宇佐美は明らかにバイエルンへ行くには若過ぎた。もっと小さなクラブで出場機会を確保するべきだった。バイエルンでは、日本人に限らず、若い選手が出場機会を得るのは難しいからね」
―一方で日本人選手は代表クラスでも、オーストリア、スイス、ベルギーなどでプレーをしていますが、現実にこうした国のリーグのレベルをどう見ていますか?
「オーストリアやスイスはJリーグと同等だろう。上位の数チームだけが良いサッカーをしている。しかし若い頃から外国で暮らし、そこでプレーをすることには意義がある。デメリットはない」
―ところでオッツェさんがプレーしていた頃のJリーグには、ブンデスリーガでも通用する選手はいましたか?
「確実に名前を挙げられるとすれば、カズ(三浦知良)だね。実際にイタリア(ジェノア)でプレーしたわけだし。それに当時はJリーグが盛り上がっていたから、外国でプレーをしようと思う選手がいなかったんじゃないかな?」
―カズはイタリアからJリーグに戻り得点王を獲得しました。すごく楽に感じたそうですが、オッツェさんもそうでしたか?
「当時からブンデスリーガでは、優秀な選手がしのぎを削っていたわけだからね。それに比べれば、Jリーグでのプレーは簡単だった。日本にも良い選手はいたけれど、トップリーグの経験がなかったからね」
―元ドイツ代表選手として、日本に来るのは相当な決断だったのでは?
「来る前は、いろいろと不安もあったけど、日本でプレーした頃が一番輝いていたし、一緒にプレーした仲間は大きな財産だよ。それに家族も一緒だったから、心身ともに安定していた。一人だったら帰りたくなっていたかもしれないね」
―もうすぐポドルスキが来ますが?
「私の実体験から推測すれば、食事や環境に合わせられれば、確実にチームを助けられる。プレーの実力は問題ないからね」
今見てるのは斎藤とかだろうな