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【衝撃事件の核心】
被災者尻目にキャバクラで豪遊 巨額復興利権をむさぼった公務員は元建設業勤務だった
東京電力福島第1原発事故から6年が経過する中、いまだ各地で継続する復興事業。住民の安心のため不可欠なプロジェクトを食い物にした事件が、またあぶり出された。ターゲットにされたのは、これまでに1兆円以上が投入された福島県内の放射性物質を取り除く「除染」。復興利権をめぐり、キャバクラ接待や甘い汁を吸った当事者の頭に被災者の姿はない。
「接待受けている職員がいる」 通報から発覚、巨額利権で口利き
日本有数の果物の生産地である福島県。黒いポリ袋の固まりがごろごろと転がるようになったのは、原発事故後のこと。除染で出た廃棄物だ。
原発事故後、政府はまき散らされた放射性物質を除染で一定レベルまで除去することを決定。大手ゼネコンらがJV(共同企業体)を組んで大型の除染事業を受注し、2次、3次の業者を従え、作業員が枯れ葉の除去などに従事してきた。
だが、日々汗を流す作業員らを尻目に、夜な夜な飲み歩いている関係者がいた。「業者から接待を受けている職員がいる」。除染事業を主導する環境省にそんな通報があった。
環境省の出先機関「福島環境再生事務所」職員の男だ。男は、除染事業の受注を下請けとして狙う富山県の業者の社長と親しくしていた。