メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

日本撤収に懸念 国際NGO

 【ニューヨーク國枝すみれ】日本政府が南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣している陸上自衛隊の撤収を決めたことに対し、国際NGO「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」(HRW)のアクシャヤ・クマール氏は10日、治安が悪化している南スーダンからの撤収は「国際社会が南スーダンへの関与を弱めるという否定的なメッセージを送る」と懸念を示した。

     南スーダンについて、HRWは「紛争の最中で、和平の見通しは立っていない」と分析し、「首都の治安は比較的安定している」とする日本政府と見解を異にする。クマール氏は「陸自の撤収で、日本政府は南スーダンが安全だと強調する必要はなくなる」と指摘。「貢献にはさまざまな方法がある」として、市民への暴力を止めるために国連安全保障理事会で武器禁輸などで各国と協調することや資金援助などを求めた。

     国連の各国代表らからは10日、「日本が決めること。英国は続ける」(ライクロフト英国連大使)、「日本が抜けた部分を早急に補う」(ハク国連事務総長副報道官)などの声が出た。日本の別所浩郎国連大使は「1月に2200万ドル(約25億円)の人道援助を決定した」と述べ、貢献を続ける意思を強調した。

     一方、オブライアン国連事務次長(人道問題担当)は10日、南スーダン情勢の悪化に懸念を示した。報告によると、約750万人が人道援助を必要とし、栄養失調の子どもは約100万人、うち約27万人が餓死の危機にひんしているという。

    関連記事

    毎日新聞のアカウント

    話題の記事

    アクセスランキング

    毎時01分更新

    1. 森友学園問題 豊中市議ら財務局を告発へ 背任容疑で
    2. 能登女性遺体 「どうして事件に…」静かな町は重い空気に
    3. 能登女性遺体 口にテープ、女子高生か 重体男性は大学生
    4. 能登高1女子殺害 男子学生車から血の付いた刃物押収
    5. 豊洲百条委 元市場長「築地含む複数案」石原氏と食い違い

    編集部のオススメ記事

    のマークについて

    毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです

    [PR]