2017.03.11 Sat posted at 13:58 JST
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(CNN) エジプトとドイツの考古学者のチームが、エジプトの首都カイロで、古代エジプトの王ラムセス2世をかたどったものとみられる3000年前の巨大な像を発見したことが11日までに分かった。エジプト考古省は「最も重要な考古学上の発見のひとつ」と評している。
発掘現場はカイロ首都圏東部のマタリア地区。考古学者のチームが9日、高さ約9メートルと推定される珪岩(けいがん)製の像を地中から取り出す作業を開始した。作業には国の代表者や報道陣も立ち会った。
エジプトのアナニ考古相は、像は「オジマンディアス」の別名で知られるファラオ(王)、ラムセス2世のものである可能性が最も高いとの見方を示した。
エジプト考古省の高官によれば、像がラムセス2世をかたどったものであることを示す銘文は刻まれていないが、ラムセス2世にささげられた神殿の門付近で発見されたことから、同王のものである可能性が最も高いという。
像が見つかった古代都市ヘリオポリスの神殿の大半はギリシャ・ローマ時代に破壊されたほか、考古品は略奪に遭い、エジプト北部アレクサンドリアや欧州に送られた。他の建材は後の時代にカイロが都市としての装いを新たにする中で再利用された。
ラムセス2世は紀元前1279年から同1213年にかけての66年間にわたり、古代エジプト第19王朝の一員として統治。現代のスーダンからシリアにまたがるヌビアという地域の大部分を征服した。
ラムセス2世の偉業は時代を下っても語り継がれ、これに触発された英国の詩人シェリーは約3000年後の1818年、ソネット形式の詩「オジマンディアス」を書いた。
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