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イギリス・ウェールズの歴史ーカムログ

ウェールズ語ではウェールズの事をカムリ(仲間)と言います。歴史深いウェールズに触れて下されば嬉しいです

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「北風と太陽」

その他 エッセー、詩

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「あっイテテテテ」
「あ〜疲れた疲れた」

 
最近の僕の口癖である。
身体中に見えないずっしりと重い甲冑を着て生活しているようである。
僕は肩コリ、首コリ、背中コリ、腰コリの四重苦なのである。

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コリの原因は実にシンプルである。
会社でパソコン仕事を1日し、家に帰ってからも、ずっとパソコンの前でブログを書いているからである。
パソコンの前で動かず、固まった生活。目も疲れる。
身体中にコリが発生するのは、誰が考えても当然の事だ。
 
 
このコリと言う甲冑を着る様になって、10年がたってしまった。
初めの頃は直ぐに脱げるわ、と思っていたが、年々重さが増し、脱ぐのが困難な状態になっている。

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頻繁にマッサージに出掛けた。針も打ってもらった。とても気持ちが良くて、始めの頃は効果もあったが、
コリが酷くなった今では、気休め程度にしかなっていない。
 
効果的にコリをとってくれ、苦痛から解放される方法はないだろうか?
 
「北風と太陽」がふと思い浮かんだ。今の僕は、北風の役をやっていて、僕の身体に強い北風を吹き付けている様だ。
配役を太陽の役に変えて、重い重い甲冑を脱がしてくれないだろうか?
コリ、首コリ、背中コリ、腰コリから解放されないだろうか?
 
 
そのヒントを得ようと僕は、知り合いの整体師に相談をした。
「もっと運動してください」
「あなたは体を動かさないと調子が良くなりませんよ」
「僕より20歳ほど若い整体師にそう言われた」
 
仕事に疲れ
人生に疲れ
身体も疲れきった
中年のおっさんに
もっと疲れろというのか?
 
しかし、
整体師の言う通りである。
僕は動か無さ過ぎである。
整体師が正しいのである。
恐らく。
もうその言葉を信じるしかない。
 
 
僕は一大決心をし、
東京体育館に出掛けた。
 

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東京体育館は素晴らしい。
広いトレーニングルームがあり、広い温水プールもある。
僕は10年ぶりに泳ごうと、決心したのである。
 
そして泳いだ。
気がついた事があった。
脳はバカである。
身体もバカである。
 
 
10年のブランクを忘れ、
それなりに泳いでいた昔の記憶のみを残している。
そして、そのイメージ通りに、身体は泳ごうとする。
バカである。
 
案の定、直ぐに呼吸困難になり、足腰も痙攣寸前になり、立てなくなった。
全身のコリをほぐして直そうとしているのに、逆効果である。

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意外と泳げるかもな、と驕りがあったかも知れない。
僕は慌てて、過去の光のようなイメージを消して、自己暗示にかけた。
 
僕は泳げない
重い鎧を着ている
直ぐに溺れるぞ
 
面白いもので、徐々に力が抜けだ。
その後は、短い距離ではあるがゆっくりとダラダラ泳ぐ事ができた。
 
 
 
本当に久しぶりに運動をした。
疲労感と脱力感はハンパなかったけれど、運動すると滞っていた血が身体中を駆け巡るようで、力も湧いてくる感じがした。
 
これで、多少は全身のコリは軽減されたかな?
重い甲冑も多少は軽くなったかな?
 
 
僕は甘かった。
僕は急に泳ぎ過ぎた。
僕は年齢を忘れていた。
僕は筋肉痛の存在を忘れていた。
 

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コリが取れるどころか、筋肉痛が僕の全身に襲いかかり、余計パンパンに身体中が張ってしまった。
身体が動かなくなり、甲冑も重さも増してしまった。
 
これはまさに逆効果。
運動はダメなのか?
10年振りに泳いだ意味はなかったのか?
 
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あれから一週間が経った。
今だにあちこちに筋肉痛が残っている。コリが取れた感じもない。
 
しかし、妙に気持ちは爽やかである。気力が出ている感じだ。
筋肉痛はあるものの、身体も軽い感じがする。
エスカレーターは使わず、階段を駆け上る方を選んでいる。
 
肩コリ、首コリ、背中コリ、腰コリが一回の水泳で消える訳がない。
そんなことは承知である。
 
やはり、何事も諦めず継続することが必要なのだろう。
今の僕にとって、
コリを軽減する為には、コツコツと継続して泳ぐ事が必要なのだろう。
よし、水泳を続けよう。
水泳を続けることが僕にとって、「北風と太陽」の「太陽」かも知れない。
重い重い、全身に背負ったコリという重荷を脱がせてくれるかもしれない。
 

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コリを直してやろう!
一大決心により、一度泳ぎに行っただけであったが、
一皮むけて前向きになった自分に気がついた。
ああ、泳ぎに行って良かった。
 
そして、今日も東京体育館に向かった。
今日は、こりの軽減があるだろうか?

今日は得られたものが、直ぐにあった。
つったのだ。足が。
 
 
 
 
 
最後まで読んでくださり有難うございました。
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