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【プロ野球】

<WBC>中田2戦連発 侍ジャパン3戦全勝

2017年3月11日 紙面から

日本―中国 3回裏2死一塁、左越え2ランを放ち、ダイヤモンドを回る中田=東京ドームで(黒田淳一撮影)

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◇1次リーグ 日本7−1中国

 第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表は10日、東京ドームで中国と対戦し、中田翔内野手(27)が2試合連続本塁打を放つなど、7−1で快勝した。すでに1次リーグB組の1位通過は決まっていた日本だが、3戦全勝は初めて。12日に東京ドームで開幕する2次リーグE組で、強敵・オランダとの初戦に臨む。

◆威勢も急上昇

 4度目のWBCで初めて1次リーグを全勝で突破した。1位通過は決定済み。目の前の相手は中国だが、視線は2次リーグに向いていた。青木と坂本勇を休ませ、出番の少なかった選手を次々と送り込んだ。休養と調整のバランスを取りつつ、連勝を伸ばした小久保監督は「順位が決まってからの試合で難しいところもあったが、選手たちがいい働きをしてくれた」と満足そうに話した。

 試合を決めたのは2発の2ラン。誰もが驚いた2回の小林に続き、3回には不動の5番・中田がぶっ放した。2死一塁で1ボールからの2球目、133キロの甘い真っすぐを強振。高々と舞い上がった打球は左翼席へギリギリ届き、「追加点が早く欲しかった。感触はあまり良くなかったけど、声援のおかげでいってくれた」とファンに感謝した。

 前を打つ4番の筒香に1次リーグのMVPこそ譲ったが、同じく2戦連発。本来の思い切った打撃を取り戻し、大会前の不振がウソのようだ。「フルスイングできるようになってきている。これからどんどん上げていきたい」と威勢も良くなってきた。

◆バンデン警戒

 余韻に浸る間もなく12日から始まる2次リーグは、相手のレベルがぐんと上がる。とくに初戦のオランダはソフトバンクのバンデンハークの先発と見込まれる。昨季の対戦成績が8打数1安打1打点の中田は「誰がどう見てもいい投手。データをたたき込んでやりたい。感覚はあるが、いい投手に変わりない。簡単には打てない」と警戒感をあらわにした。

◆平田もチャンス

 指揮官は「ある程度は点を取らなきゃいけない。一発勝負なのでオーダーが変わる可能性もある。日本(プロ野球)でのデータ分析も加味して」と打順組み替えも示唆。昨季の交流戦で3打数1安打の平田にもチャンスはありそうだ。

 「正直これだけ本塁打が出るとは思っていなかった。これから厳しい戦いが続く。気持ちを切り替えて臨みたい。全身全霊で目の前の試合を取りにいきます」。小久保監督に笑みはない。全勝通過は記憶から消し、アメリカ行きの切符をつかみ取る。 (小林孝一郎)

 

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